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詩篇 53章1〜6節 2017年6月27日 |
どうか、シオンからイスラエルの救が出るように。
神がその民の繁栄を回復される時、
ヤコブは喜び、イスラエルは楽しむであろう。(6) この詩篇五三篇は十四篇とほぼ同じです。この詩篇の編集者はこの第二巻の中にもこの歌をとりあげて、「神はない」と神を無視して生きる者たちの愚かさを指し示すのです。この詩篇の記者がこの歌を作ったとき、イスラエルは非常に大きな危機の中にあったのでしょう。その民の繁栄は失われ、神を信じて生きるということが、とても空しいことのように思えたのかもしれません。
けれども、どんなに誰かが「神はない」と言っても、神は天から見下ろして、人々をごらんになります。そして、神がごらんになったのは、まさに誰も彼も神に背き、堕落して、神を求めることのない姿でした。パウロは「すべての者が罪を犯して神の栄光を受けられなくなってしまった」(ローマ三23)と語ります。神を呼ばず、神にすがることのない者の最後は恐れと恥です。しかし、そのような中にあっても神は「わが民」と呼ばれる民を立てられます。この詩篇の記者は救いをもたらされる神を待ち望むのです。
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