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詩篇 44章1〜26節 2017年6月18日 |
彼らは自分のつるぎによって国を獲たのでなく、
また自分の腕によって勝利を得たのでもありません。
ただあなたの右の手、あなたの腕、あなたのみ顔の光によるのでした。あなたが彼らを恵まれたからです。(3) この詩篇の記者は大きな国の危機の中でこの詩篇を歌っています。国は戦いに敗れ、民は散らされてしまいました。異国の民がイスラエルを笑いあざける中で、この詩篇の記者は神がそのみ顔を隠しておられるように感じています。
しかし、この詩篇の作者は今まで自分が聞いてきた神の物語を思い起こしています。神が自分たちの先祖たちにどのようなことをしてくださったかという神の御業です。神が先祖たちを導いて約束の地を得させられたとき、それは先祖たちの武力によって勝ち取ったということではありませんでした。もちろん、戦いは必要だったのですが、そこで勝利を得たのは神の御腕の業であり、神の恵みによってそのことが起こったのです。
この詩篇の記者はつるぎや自分の力で救いが得られるとは思っていません。主の助けがどうしても必要です。主がまるで眠っておられるようにしか思えない現実の中で、それでもこの作者は神を見上げるのです。
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