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ルツ記 1章1〜18節 2016年5月26日 |
あなたの民はわたしの民、あなたの神はわたしの神です。(16) ルツ記に入って行きます。この書は、ダビデ王の先祖になったボアズとルツの物語です。士師の時代、ベツレヘムに、エリメレクとナオミという夫婦がいました。この夫婦にはマロンとキリオンという二人の男の子が生まれます。しかし、飢饉が起こったときに、一家はモアブの地に難を避けることにします。本来は、神はイスラエルの民がモアブと交わることを許しておられません。しかし、彼らはモアブの地に寄留し、そこで二人の息子たちはモアブの娘と結婚します。けれども、その地で不幸が次々に彼らを襲います。エリメレクが死に、二人の息子たちも次々に死んでいったのです。
ナオミと二人の嫁たちが残されました。ナオミはベツレヘムに戻る決意をします。ナオミは嫁たちにはモアブの地に残るように言います。しかし二人の嫁のうちのひとりであったルツはどこまでもナオミと共に生きる決意をしていました。それはまさにナオミの信じる神に仕えていくという決断でもあったのです。
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ルツ記 1章19〜22節 2016年5月27日 |
わたしをナオミ(楽しみ)と呼ばずに、マラ(苦しみ)と呼んでください。なぜなら全能者がわたしをひどく苦しめられたからです。わたしは出て行くときは豊かでありましたが、主はわたしをから手で帰されました。(20〜21) ベツレヘムに戻ってきたナオミを故郷の人々は温かく迎えてくれます。ナオミ、ナオミ、と声をかける人々にナオミは答えます。ナオミなんて呼ばないで。ナオミとは「楽しみ」という意味だったのです。ナオミはあまりにもつらい経験をしていました。ベツレヘムからモアブに行く時には夫も二人の子どもたちもいましたが、今は自分はすべてを失った・・・神は全能者であるにもかかわらず、私を守ってくださらなかった、主が私を悩まされた、私に与えられたのはただ災いだ・・・ナオミの悲しみ、心の叫び・嘆きが響いてきます。
しかし、この時のナオミには大切なことが見えていませんでした。ナオミはすべてを失ったのではない。ナオミはひとりぼっちでも、から手でもない。ナオミにはこの時、寄り添うように、自分の国を捨ててやってきた嫁のルツがいたからです。そしてルツを通して、神は大きなことをしようとしておられました。
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