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詩篇 150章1〜6節 2017年10月25日 |
その大能のはたらきのゆえに主をほめたたえよ。
そのすぐれて大いなることのゆえに主をほめたたえよ。(10) 詩篇はこの百五〇篇で終わります。この一五〇篇は詩篇全体の総括であるとも言えます。詩篇の中には賛美の歌と共に、嘆きの歌があります。聖書は信仰者には何の悩みも苦難もないとは言いません。困難の中に置かれ、また不安に心をかき裂かれるようなこともあるかもしれません。まさに悲鳴を上げるしかないようなそのような時です。そして、実際に詩篇の記者たちは深い嘆きの叫びを上げるのです。そして詩篇の中にはそのような生の叫びが多く刻まれています。それは必ずしもきれいで麗しい言葉ばかりではありません。しかし、彼らはその苦しみのただ中で、それでも主に叫ぶのです。そして、主はその嘆きを賛美に変えてくださいました。
また、詩篇の中には「個人のたたえ」とともに「共同体のたたえ」があります。一人では賛美ができないような時にも、その作者を含む共同体が主をたたえ、作者もその賛美に巻き込まれていきます。この一五〇篇では、作者が人々を賛美へと招いています。まさに「主をほめよ」(ハレルヤ)とはそのような賛美への招待の叫びなのです。
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