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エレミヤ 31章1〜14節    2018年4月4日

つるぎをのがれて生き残った民は、荒野で恵みを得た。
イスラエルが安息を求めた時、主は遠くから彼に現れた。
わたしは限りなき愛をもってあなたを愛している。それゆえ、わたしは絶えずあなたに真実をつくしてきた。(23)

 「荒野」というのは生きるのにも困難を伴う地であり、孤独な場所でもあります。そこはいわゆる「繁栄」とはかけ離れた場所かもしれません。けれども、そこは旧約聖書の中でも度々、登場人物たちが神と出会い、神と向き合う場でした。またイスラエルの民がエジプトから救い出されて神と契約を結んだのも荒野でした。
 イスラエルの民は罪を犯して、国を失い、捕囚の民となろうとしていました。彼らはそれまで自分たちが持っていた多くのものを失いました。神からも捨てられてしまったと絶望するしかないようなその荒野で、彼らは神の語りかけを聞きます。それは神の愛の呼びかけでした。イスラエルの民は再び荒野で神の声を聞き、神の回復の約束を握って立ち上がるようになって行く・・・エレミヤはまさに裁きの向こうに主の癒しと回復を見ていました。それは王様のご機嫌取りをする預言者たちのようではなく、神の真実に土台した真実な呼びかけだったのです。

エレミヤ 31章15〜26節    2018年4月5日

主は言われる、エフライムはわたしの愛する子、わたしの喜ぶ子であろうか。わたしは彼について語るごとに、なお彼を忘れることができない。それゆえ、わたしの心は彼をしたっている。わたしは必ず彼をあわれむ。(20)

 15節の預言はエルサレム陥落時にその地方一帯に臨む非常に厳しい神の裁きのことについて語ったものであると共に、マタイはこのエレミヤの預言を主イエスがベツレヘムでお生まれになった後にそこに起こったヘロデ王による幼児虐殺に関する預言として受けとめています。いずれにしても非常に厳しい滅びが迫っていました。しかし、主は泣く声をとどめ、涙を拭い取ろうとしておられました。
 エフライムは北王国イスラエルの中心になった部族であり、ラケルの子ヨセフの血筋を引いていました。北王国はすでに滅んでいました。しかし、主はエフライムを忘れない、エフライムを慕っている、わたしは必ず彼をあわれむと約束されたのでした。町々が再び繁栄を取り戻すときが来ようとしていました。もともとはイスラエルの民が罪を犯した結果です。しかし、主は疲れた魂を飽き足らせ、悩んでいる魂を慰めようとしておられたのです。

エレミヤ 31章27〜40節    2018年4月6日

しかし、それらの日の後にわたしがイスラエルの家に立てる契約はこれである。すなわちわたしは、わたしの律法を彼らのうちに置き、その心にしるす。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となると主は言われる。(33)

 最初の契約においては、神はイスラエルをご自身の民とし、またご自身を彼らの神として明らかにし、そしてあがなわれた神の民としての生き方を示されたのでした。それはまさに神と、その民との間の婚姻契約のようなものでした。しかし、イスラエルは神が示されたように生きることを拒んだのでした。彼らは律法を与えられても、そのように生きることはできませんでした。いや、そのように生きることを拒んだのです。
 しかし神は、罪を犯し、契約を破って、国を失ってしまうイスラエルの民と、再び新しい契約を結ぼうとしておられました。最初の契約において与えられた律法は、神の民に神が求めておられる姿を指し示していましたが、彼らはその律法を守ることができませんでした。しかし、主がイスラエルと結ぼうとしておられた新しい契約においては、律法がその人の外ではなく、そのこころにしるされます。そしてまさに主イエスのあがないによって、この新しい契約が完成したのです。



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