バックナンバー
|
創世記 43章1〜15節 2015年5月5日 |
どうか全能の神がその人の前であなたがたをあわれみ、もうひとりの兄弟とベニヤミンとを、返させてくださるように。もしわたしが子を失わなければならないのなら、失ってもよい。(14) エジプトで調達してきた食糧はまた底をついてしまいました。ヤコブは自分たち一族が生き延びるためにも、息子たちをもう一度エジプトに送って食糧を手に入れようとします。しかし、エジプトのつかさにスパイ嫌疑がかけられている中で、実際にその場にいた息子たちは、今度は絶対にベニヤミンを連れてでないと、エジプトに行くことはできない、と断言します。そしてユダは、「わたしがバニヤミンの身を請け合います」と断言するのでした。
そして、ついに父ヤコブは覚悟を決めます。「もしわたしが子を失わなければならないなら、失ってもよい」。それは単に、いよいよ食糧がなくなって、このままでは自分たちは全滅だ、というだけではありません。ヤコブは自分たちも、その先祖たちも導いてこられた「全能の神」に対して、ベニヤミンをゆだね、またこのお方に信頼する決断をしたのです。
|
創世記 43章16〜34節 2015年5月6日 |
こうして彼らはヨセフの前に、長子は長子として、弟は弟としてすわらせられたので、その人々は互に驚いた。(33) ヨセフの兄たちは末の弟のベニヤミンを連れて食糧の買い付けにエジプトにやって来ます。ヨセフは彼らを自分の家に招待し、そこで共に食事をしたのでした。ヨセフは兄弟たちに父ヤコブの安否を尋ね、またそこに来ているベニヤミンを見て、懐かしさのあまり、奥の間に入って泣きます。すぐにでもベニヤミンを抱きしめたい思いだったことでしょう。また父ヤコブに会いに行きたいところだったことでしょう。しかし、ヨセフは自分を制します。ヨセフには肉親に対する情以上に、今はまだしなければならないこと、確認しなければならないことがあったのです。
さて、十一人の兄弟はそれぞれ年の順に座らせられます。彼らはとても驚きます。ヨセフが彼らを知っているのは当然のことです。しかし、兄弟はそこにいるのがヨセフだとは知らなかったからです。また兄たちは自分たちの身に起こっていることが不思議でたまらなかったことでしょう。私たちもそうです。私たちの身に起こることのすべてを理解することはできません。しかし、すべてを知っておられるお方にとっては不思議な事はなにもありません。
|
|
|