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創世記 24章1〜14節 2015年3月9日 |
彼は言った、「主人アブラハムの神、主よ、どうか、きょう、わたしにしあわせを授け、主人アブラハムに恵みを施してください・・・」。(12)
サラが死んだとき、イサクは三七歳です。イサクはまだ独身でした。そして二四章の場面ではイサクは四〇歳になっています。そして、まだ、母親の死という現実を受けとめきれず、悲しみから立ち上がれないでいます。父アブラハムは息子イサクのことを心配しています。イサクにはお嫁さんが必要だ。イサクがもう一度立ち上がって行くためにも、また神が与えて下さった祝福の約束を受け継いでいくためにも、どうしても結婚しなければならない。しかし同時に、アブラハムは自分が寄留している土地の娘たちとの結婚は考えられませんでした。考え方や文化・習慣があまりにも違い、また神を畏れることを知らない・・・。アブラハムは、自分の親族の家からイサクにふさわしいお嫁さんを捜してくるようにと命じて、自分の信頼するしもべを遣わすのでした。
主人の信任を受けたしもべですが、内心、これは大変な大きな責任を負うことになったと思ったはずです。彼は自分の主人の神、主に助けを求めたのでした。
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創世記 24章15〜27節 2015年3月10日 |
彼女は急いでかめの水を水ぶねにあけ、再び水をくみに井戸に走って行って、すべてのらくだのために水をくんだ。(20) アブラハムのしもべが祈ったイサクのお嫁さんの条件は、見ず知らずの自分のためにも水をくんでくれ、また自発的に、自分のらくだのためにも水をくんでくれるような女性ということでした。この時代、水をくむのは大変な重労働でした。しかもラクダは砂漠でも長距離水を飲まずに生きていけるように、水を飲むときには大量に飲みます。一度に八〇リットルほども飲むことができるのです。しかも、しもべは十頭もらくだを持っています。
しかし、アブラハムのしもべが井戸のそばで一人の女性に声をかけたとき、彼女は喜んで水を飲ませてくれただけでなく、ラクダが全部水を飲み終わるまで、何度も泉まで降りていって水をくんでくれたのでした。
彼女はリベカ、アブラハムの甥ベトエルの娘でした。イサクから見ると、イサクの従姉妹の娘ということになります。アブラハムのしもべは、彼の祈りに答えて、その旅を祝福してくださり、イサクのお嫁さんにふさわしい女性に出会わせて下さったことを心から神に感謝したのでした。
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創世記 24章28〜51節 2015年3月11日 |
そしてわたしは頭をさげて主を拝し、主人アブラハムの神、主をほめたたえました。主は主人の兄弟の娘を子にめとらせようと、わたしを正しい道に導かれたからです。(48) リベカは自分の親戚の関係者が来たことをすぐに、自分の父親ベトエルと兄ラバンに伝えます。二人はリベカがアブラハムのしもべから受け取った贈り物を見て、しっかりとした素性の人物がやって来たことをすぐに悟り、彼を自分たちの家に迎え入れたのでした。
アブラハムのしもべはまず自分の用件を伝えます。自分はそのために来たのです。そしてどのように自分が導かれて来て、リベカに出会ったかをそのまま語ります。彼がそのことを語ったのは単なる義務感ではありませんでした。彼は、自分がどのように祈り、その祈りがどのように答えられたかを語らずにはいられなかったのです。
リベカをイサクのお嫁さんにと語りながら、このしもべはとても緊張したに違いありません。しかし、しもべの話を聞いていたラバンやベトエルもまた、このことが主から出たことであることをすぐに悟ったのでした。
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創世記 24章50〜69節 2015年3月12日 |
彼らはリベカを呼んで言った、「あなたはこの人と一緒に行きますか」。彼女は言った、「行きます」。(58) アブラハムのしもべはリベカをイサクのお嫁さんにというリクエストが受け入れられたのを本当に喜び、主を礼拝しました。しかし、次の朝、彼は早速リベカを連れて帰りたいと申し出ます。兄ラバンや母親は、いくら何でも十日ほどは時間がほしいと言います。娘をお嫁に出すのに、それなりの支度をしてやりたいという思いもあったでしょうし、また、別れを惜しむ時間も必要だったでしょう。実際、リベカがこの後、両親や兄の元に里帰りすることはありませんでした。
しかし、リベカは彼女の意志を確認するラバンたちにアブラハムの従者と共に夫となる人のところに出発する
決断を表明します。準備をする時間も、友人たちに結婚の報せをする時間もなかったことでしょう。アブラハムのしもべと出かけると言っても、彼とは昨日会ったばかりです。しかし、彼女はアブラハムのしもべを導かれた神に信頼しました。そして、リベカはイサクに大きな慰めをもたらしたのでした。
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