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創世記 27章1〜17節     2015年3月21日

母は彼に言った、「子よ、あなたがうけるのろいはわたしが受けます。ただ、わたしの言葉に従い、行って取ってきなさい」。(13)

 イサクは年老い、目がかすんで見えなくなります。イサクはアブラハムから受け継いだ祝福を自分の子どもに手渡すときが来たことを悟ります。イサクはその特別な祝福をエサウに手渡すことを決めていました。そこで、イサクは鹿狩りをしてくるようにとエサウを送り出します。イサクはエサウの獲ってくる鹿の肉が大好物だったからです。
 しかし、そのことを聞いていたリベカは、これは困ったことになったと思いました。リベカは弟ヤコブを呼び出し、兄エサウのふりをして、父イサクに近づき、祝福の祈りをしてもらうようにと強く語ります。しかし、そこには大きなリスクも伴います。そのことがばれたら大変なことになります。しかし、リベカは覚悟を決めていました。のろいは自分が受ける。リベカは単に好みだけでヤコブに祝福をと強く願ったのではありません。リベカは子どもたちが胎内にいるときに語られた神の言葉を覚えていたのです。

創世記 27章18〜29節    2015年3月22日

イサクは言った、「あなたは確かにわが子エサウですか」。彼は言った、「そうです」。(24)

 イサクは「長子エサウです」と言いながら父イサクに近づきます。イサクは早すぎるなあと思いましたし、エサウの声ではなくヤコブの声だと思いました。けれども、ヤコブに触ったときに、ヤコブはやぎの皮を手や首に巻いていましたし、またエサウの晴れ着を着ていましたので、ヤコブの嘘を見破ることができませんでした。それでも、イサクはもう一度、確認します。「あなたは確かにわが子エサウですか」。ヤコブの心臓はバクバクしたことでしょう。しかしヤコブは言います。「そうです」。
 イサクはヤコブの持ってきた料理を食べ、エサウだと思ってヤコブを祝福します。それは確かにヤコブがずっと求めていたことだったでしょう。何よりも求めていたものをヤコブは自分のものにしたのです。ヤコブはどんな財産にまさって、神から祖父アブラハムへ、そして祖父アブラハムから父イサクへと手渡された祝福が大きな価値のあるものであることを知っていたのです。しかし、嘘をついて父をだまし、兄を出し抜いた結果は刈り取ることになったのでした。

創世記 27章30〜40節    2015年3月23日

エサウは父に言った、「父よ、あなたの祝福はただ一つだけですか。父よ、わたしを、わたしをも祝福してください」。エサウは声をあげて泣いた。(38)

 何も知らないエサウは、狩りから戻ると、父の好きな鹿料理を作り、父に祝福してもらおうと入ってきます。しかし、父イサクはエサウの声を聞いて青ざめます。それではさっき自分が祝福したのは誰だったのか。イサクはそれがヤコブだったことに気づいたのでした。もう祝福は手渡してしまった・・・。エサウは大声で、激しく叫びます。「わたしを、わたしをも祝福してください」「父よ、あなたの祝福はひとつだけですか」。そして、エサウは声を上げて泣くのでした。
 私たちはこの話を聞いて不思議に思います。祝福の祈りだったら、二人に平等にお祈りしてあげたらよいのにと思います。しかし、この祝福は特別なものでした。アブラハムの子にはイシマエルがいましたし、また他にも子どもたちはいましたが、約束を受け継いだのはイサクでした。イサクは自分が特別な祝福にあずかっていることを知っていました。エサウも求めました。しかし、遅すぎたのです。しかし、今日、エサウの求めた祝福が私たちにも手渡されていることを本当に感謝したいと思います。

創世記 27章41〜46節    2015年3月24日

こうしてエサウは父がヤコブに与えた祝福のゆえにヤコブを憎んだ。(41)

 エサウはヤコブを憎むようになります。もともと性格の合わない二人だったとは思います。しかし、ヤコブが父イサクをだまして、イサクがエサウに手渡そうとしていた祝福を奪い取ってしまい、自分がアブラハム、イサクと手渡されてきた祝福の約束にあずかれないということを知った時、エサウは激しくヤコブを憎むのです。そして、彼は父イサクが死ぬ日を待つようになります。父が死んだらヤコブを殺してしまおうと心に誓ったのです。しかし、エサウは心に誓うだけではすみませんでした。エサウはそれを親しい人々に語るようになります。もし、このままヤコブがそばにいたら、きっとエサウはヤコブを殺していたことでしょう。憎しみの恐ろしさを思います。
 もう一つのことがありました。それはヤコブの結婚のことでした。ヤコブがエサウと同じように、この地の女性たちと結婚したら、祝福を受け継ぐ者として生きることができなくなってしまう・・・リベカはヤコブを自分の実家に送り、兄ラバンに預けようと決心したのでした。



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