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創世記 16章1〜6節     2015年2月18日

サライはアブラムに言った、「主はわたしに子をお授けになりません。どうぞ、わたしのつかえめの所におはいりください。彼女によってわたしは子をもつことになるでしょう」。アブラムはサライの言葉を聞きいれた。(2)

 アブラムとサライが神に信頼して、神の命じられたとおりに旅をしてすでに十年がたとうとしていました。アブラムより十歳若いと言っても、さすがにサライは自分が子どもを産むことはないだろうと考えるようになります。神の約束を待ちきれなくなってしまったのです。そしてサライはその当時の社会の中で子どもができないときに普通にとられていた習慣に従うことをアブラムに提案します。自分のつかえめハガルをアブラムに与えて、ハガルによってもうけた子どもをサラの子として育てるという方法です。アブラムもサラの提案をやむを得ない解決法として受け入れます。しかし、それは神が考えておられた方法ではありませんでした。
 確かに、彼らの願っていたとおりにハガルはアブラムの子を身籠もります。この決断は社会的にはごく自然な決断でした。しかし、神に信頼する決断ではありませんでした。そして、この時のアブラムとサライの決断は後々、アブラムの家庭に大きな問題を引き起こすことになります。

創世記 16章7〜16節     2015年2月19日

そこで、ハガルは自分に語られた主の名を呼んで、「あなたはエル・ロイです」と言った。彼女が「ここでも、わたしを見ていられるかたのうしろを拝めたのか」と言ったことによる。(13)

 ハガルは自分がアブラムの子を妊娠したことを知ったときに、女主人サライを見下げるようになります。サライはハガルの態度に怒り、アブラムに抗議し、またハガルにつらく当たります。ハガルはいたたまれなくなってサライのもとから逃げ出したのでした。
 しかし、主は、そんなハガルを見ておられました。そして主の使いは泉のほとりでハガルに会い、もう一度女主人の下に帰るようにと語ります。ハガルにとっては、それはとても耐えられないことだったことでしょう。しかし、この当時、身重のハガルが母子共に守られるためにはアブラムのもとに身を寄せるしかなかったのです。神は、ハガルに祝福の約束を与えられます。
 ハガルは「あなたはエル・ロイ」と言います。エル・ロイとは私を見ておられる神という意味です。ある意味、立場の弱いひとりのつかえめのことも、神は見ておられました。ハガルの産んだ子イシマエルは、アラブ人の祖とされています。



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