バックナンバー
|
創世記 26章1〜11節 2015年3月17日 |
その時、主は彼に現れて言われた、「エジプトへ下ってはならない。わたしがあなたに示す地にとどまりなさい。あなたがこの地にとどまるなら、わたしはあなたと共にいて、あなたを祝福し・・・。(2〜3) イサクのいた地方にききんがやってきます。父アブラハムの時にもききんがあって、その時にはアブラハムはエジプトに下って行って、そこで命を保ちます。しかし、この時は、主はイサクに明確に「エジプトに下ってはならない」とおっしゃいます。この地にとどまるなら、あなたを祝福し、アブラハムに誓った誓いを果たす、と言われるのです。
確かにエジプトにはナイル川という大きな流れがありますので、周辺諸国がききんの時でも、最後まで食糧があったのでしょう。しかし、神はこの時にはイサクがエジプトに下ることを許されませんでした。
イサクは神の言葉に従います。しかし、美しい自分の妻リベカのゆえにその地の人々が自分を殺すかも知れないと恐れて、リベカを「自分の妹です」と言います。イサクはアブラハムが二度した失敗を繰り返します。「恐れ」は時に、神に対する信頼を失わせ、私たちをさらに大きな罪や苦難に陥らせます。恐れるべき方は私たちの信頼すべき主、おひとりです。
|
創世記 26章12〜22節 2015年3月18日 |
イサクはその地に種をまいて、その年に百倍の収穫を得た。このように主が彼を祝福されたので、彼は富み、またますます栄えて非常に裕福になり・・・(12〜13) イサクはしばらくペリシテ人の地に住みます。ききんの中で、ペリシテ人の地はまだ豊かだったからです。ペリシテ人の地とは、現在のガザ地区とその地方です。二六章の最初の記事にあったような混乱をもたらしてしまったイサクでしたが、なお主はイサクを豊かにされました。百倍の収穫を得て、イサクは非常に裕福になっていきます。まさにイサクの弱さや失敗にもかかわらず、主のあわれみによって、彼に祝福が注がれたのです。
それはペリシテ人もうらやむところでした。ペリシテ人はイサクをねたみ、さまざまないやがらせをします。父アブラハムの時代に、そのしもべたちが掘り当てた井戸を埋めてしまったり、またイサクのしもべたちが井戸を掘り当てると、それを横取りしたり・・・。しかし、イサクはそこで怒り狂い、復讐するのではなく、また次の場所に行って新しい井戸を掘るのでした。ある意味、あまりにもおひとよしで、なされるがままのイサクのように思いますが、主はそんなイサクをいつも祝して下さったのでした。
|
創世記 26章23〜33節 2015年3月19日 |
われわれは主があなたと共におられるのをはっきりと見ました(28) イサクは、ペリシテ人たちに追い払われるように、ベエルシバに上ります。しかし主は、その夜、イサクに現れて、祝福の約束を更新されます。「あなたはおそれてはならない」という語りかけには、イサクの中にあった恐れを読み取ることができるでしょう。イサクは「恐れるな」という主の語りかけを聞かなければならない状況の中にあったのです。
けれども、そんなイサクの元にペリシテ人の王アビメレクが、その友や軍勢の長ピコルと共にやってきます。さんざんいやがらせをしたペリシテ人たちでしたが、ついにイサクのことが無視できなくなってきたのです。「主があなたと共におられるのをはっきりと見ました」と彼らは言います。もちろん、主は私たちの目で見ることのできるお方ではありません。しかし、イサクを見ていると、主がイサクと共におられるとして思えなかったのです。アビメレクはまた言います。「あなたは主に祝福された方です」。そしてアビメレクの方から契約を求めたのでした。
|
創世記 26章34〜35節 2015年3月20日 |
エサウは四十歳の時、ヘテびとベエリの娘ユデテとヘテびとエロンの娘バスマテとを妻にめとった。彼女たちはイサクとリベカにとって心の痛みとなった。(34〜35) イサクの長男エサウはヘテ人の娘と結婚します。ヘテ人とは、ヒッタイト人のことですが、鉄器なども持ち、古バビロニア帝国を滅ぼすほどの大勢力を誇ることになる人々です。アブラハムやイサクの時代には、彼らの住んでいた地もヘテ人たちが所有していました。実際、アブラハムはヘテ人たちから妻サラを葬る畑を買い取りました。
ただ、このヘテ人たちは豊穣をもたらすとされた偶像神バアルの礼拝者でもありました。確かにヘテ人たちはその当時、エサウが住んでいた地の支配者だったでしょう。エサウはいろいろな思いの中でヘテ人の女性二人と結婚しました。彼女たちは美しかったかも知れません。また彼女たちはエサウの立場をその地で強くしたかもしれません。しかし、この女性たちは、主を礼拝するイサクやリベカにとって大きな心の痛みとなります。
私たちは誰を愛し、誰と共に歩むのでしょうか。主はその私たちの歩みを喜ばれるでしょうか。
|
|
|