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創世記 37章1〜11節 2015年4月18日 |
ヨセフは年寄り子であったから、イスラエルは他のどの子よりも彼を愛して、彼のために長そでの着物をつくった。兄弟たちは父がどの兄弟よりも彼を愛するのを見て、彼を憎み、穏やかに彼に語ることができなかった。(3〜4) ヤコブの最愛の妻はラケルでした。しかし、ラケルにはなかなか子どもが生まれず、やっと生まれたヨセフは十二人兄弟の十一番目でした。ヤコブとラケルにとってヨセフの誕生がどんなに大きな喜びであったかは想像に難くありません。ヨセフがヤコブにとって年寄り子であったということもあるのですが、ヤコブはどの子どもよりもヨセフを愛し、えこひいきします。ヤコブ自身、父イサクの愛情が、兄エサウにより注がれるという中で寂しい思いもしたでしょうけれど、ヤコブ自身も自分がされたようなことを子どもたちにしてしまいます。兄弟たちは、ヨセフを憎み、穏やかに語ることができないほどでした。
その上、ヨセフは自分の見た夢を無頓着に、また得意げに語ります。兄弟たちのいらだちと憎しみはますます募っていったのでした。けれども、それらすべてのことの背後にも主は働いておられました。
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創世記 37章12〜28節 2015年4月19日 |
あの夢見る者がやって来る。 さあ、彼を殺して穴に投げ入れ、悪い獣が彼を食ったと言おう。そして彼の夢がどうなるか見よう。(19〜20) ヨセフの兄たちが、シケムで羊の群れを飼っていたとき、父ヤコブはヨセフを呼んで、兄たちの様子を見てくるようにと送り出します。しかし、まだヨセフが遠く離れていたときに、兄たちは「あの夢見る者がやって来る」とヨセフを殺害しようと話し合います。自分が兄たちからどのように思われているか全く知らないヨセフは、兄たちに捕まえられて、穴に投げ入れられて初めて、自分が憎まれていたことに気がついたことでしょう。
そして兄たちは、ちょうどエジプトに下るイシマエル人の隊商がそこを通りかかった時に、兄弟を殺してもなんだからと、ヨセフのことを銀二十シケルで売ってしまったのでした。ヨセフは必死で助けを求めるのですが兄弟たちはそれを無視します(四二21)。
「彼の夢がどうなるか見よう」・・・兄たちは言いました。ヨセフが見せられた夢も、もうすっかりだめになってしまったように見えます。しかし、神が彼に見せられた夢は、後に本当に実現していったのでした。
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創世記 37章29〜36節 2015年4月20日 |
子らと娘らとは皆立って彼を慰めようとしたが、彼は慰められるのを拒んで言った、「いや、わたしは嘆きながら陰府に下って、わが子のもとへ行こう」。こうして父は彼のために泣いた。(35) ヨセフを売り飛ばしてしまった兄たちでしたが、父ヤコブにどのように言い訳をしようかと話し合います。そして、ヨセフからはぎ取った長袖の着物をぼろぼろにして、ヤギの血に浸して、父親のところに持って行き、これを見つけたのだけれど、ヨセフのじゃないかなあ、とさも心配そうに言ったのでした。兄たちはみんな事実を知っています。知らないのは父親だけです.ヤコブは若い日に自分の父イサクをだましたのですが、彼は後に、伯父ラバンにだまされ、またこのように自分の子どもたちにもだまされることになります。
しかし、父ヤコブの反応は兄たちの予想を超えたものでした。ヤコブは自分の衣服を裂き、荒布を腰にまとい、長くヨセフのために嘆いたのでした。まさにすぐにでも死んでヨセフのところに行きたいと言い出すほどでした。兄たちは、ここまでの父ヤコブの嘆きを予測できなかったのです。
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