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創世記 41章1〜13節 2015年4月29日 |
そのとき給仕役の長はパロに告げて言った、「わたしはきょう、自分のあやまちを思い出しました・・・」。(9) 給仕役の長が赦されて、パロのもとに帰っていったとき、ヨセプは彼が自分の事をパロにとりなしてくれて、暗い獄中生活から解放されることを今か今かと待ち望んでいたことでしよう。しかし、何も起こらないまま一年がたってしまいました。実際には、いつ終わるともしれないその獄中生活で、希望を持ち続けるということは決してやさしいことではなかったことと思います。
しかし、主は計画をもっておられました。主は、給仕役がヨセフのことを思い起こす最高のタイミングを知っておられたのです。一年後に、エジプトの王パロが夢を見ます。それはこれからエジプトに起ころうとすることを示す特別な夢でした。しかし、その奇妙さのゆえにパロはとても心が騒ぎ、エジプト中の魔術師たちや知者たちにその夢の意味を問いただします。けれども、その意味を説明できる人はいませんでした。
給仕役の長がヨセフのことを思い起こしたのは、ちょうどその時でした。エジプトのためにヨセフが必要とされていました。主のなさることはいつも時にかなっています。
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創世記 41章14〜36節 2015年4月30日 |
ヨセフはパロに答えて言った、「いいえ、わたしではありま せん。神がパロに平安をお告げになりましょう」。(16) パロ王はさっそくヨセフを地下の獄屋から引き出させます。おそらくヨセフは何が起ころうとしているのか全く想像もできなかったに違いありません。ヨセフは暗い獄屋から日の光のもとに戻されます。ひげをそり、囚人服を脱がされ、王の前に立っにふさわしい装いを与えられて、王の前に立つのです。
王はヨセフに、「あなたは夢を聞いて、解き明かしができるそうだ」と語りかけます。神はヨセフに特別な賜物を与えておられました。しかし、ヨセフはその賜物を誇ることはしません。「いいえ、わたしではありません。神が・・・」と神に栄光を帰するのです。
パロが見た夢は、これからエジプトに臨もうとしてい
る七年間の豊作と七年間の飢護に関するものでした。し
かし、ヨセフはそれにとどまらず、神に知恵を与えられて、エジプトの国が飢僅で滅びることがないように、執りうる方策をも提案します。それは豊作の七年間の間に、やがて訪れる困難の時のための備えをするということで
した。
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創世記 41章37〜57節 2015年5月1日 |
また次の子の名をエフライムと名づけて言った、「神がわた しを悩みの地で豊かにせられた」。(52) ヨセフのアドバイスは、しかるべき人を立て、国を挙げて、困難の時のために備えるということでした。パロとその家来たちは、ヨセフに権威を与えて、その仕事に当たらせることにしました。つい数時間前まで暗い獄中で暮らしていた男が、パロに次ぐ権力者、エジプト全国のつかさとされました。パロは自分の指にはめられていた指輪をヨセフの手にはめます。それはまさに権威を象徴するものでした。
ヨセフは早速仕事にとりかかります。豊作の年のうちにエジプト中の産物の五分の一を納めさせ、蓄えていったのです。エジプトに蓄えられた食糧はおびただしい量で、それが後の飢確の年に、エジプトのみならず、周辺諸国に住む人々をも救うことになります。
ヨセフにふたりの子どもたちが生まれます。マナセとエフライムです。十七歳からの年月はまさにヨセフにとって苦難であり、悩みでした。ヨセフがひょうひょうと、何の不安もなく、信仰だけで生きていたとは思いません。苦しみ・悩みを通ったでしょう。しかし主は、その悩みの地でヨセフを豊かにされたのです。
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