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ヨブ記 20章1〜29節 2017年4月12日 |
あなたはこの事を知らないのか、昔から地の上に人の置かれてよりこのかた、悪しき人の勝ち誇はしばらくであって、神を信じない者の楽しみはただつかのまであることを。(4〜5) 三人目のゾパルも、第二巡目の議論に参戦します。ヨブの発言を聞いていると、どうしても口を開いてひとこと言いたくなってしまったというのです。ここでのゾパルの論点は、昔からこうではないか、歴史に学べ、ということです。罪深い人が勝ち誇り、栄えるように見えたとしても、それはほんの一時のことで、どんなに大きな力を持っていたとしても過ぎ去り忘れられてしまう。確かにその通りです。神は永遠で絶対ですが、この地上の栄えはとても限定的です。
どうしてそうなのか・・・ゾパルはそれは人間の罪深さのゆえだと言います。豊かな人々が貧しい人々をしえたげ、それを捨て、また貧しい人々から奪い、自分のことしか考えないようなその罪を神は裁かれるのです。ただ、ヨブはそのような人間ではありませんでした。確かに彼はかつて富んでいましたが、彼は正しい歩みをしていたのです。ゾパルの言葉もヨブを疑い、断罪する言葉で、ヨブを慰めるどころか、かえってヨブを孤独感に追い込むものでした。
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