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申命記 31章1〜8節 2016年3月13日 |
あなたがたは強く、かつ勇ましくなければならない。彼らを恐れ、おののいてはならない。あなたの神、主があなたと共に行かれるからである。主は決してあなたを見放さず、またあなたを見捨てられないであろう。(6) モーセはこの時、すでに百二十歳でした。ただモーセはまだ健康的には全く問題はありませんでした。耳も目も健康そのものでしたし、足腰も丈夫で、知能的にもすぐれたものをキープしており、人間的にはまだまだできる・・・と自他共に認める状態だったようです。しかし、このイスラエルの歩みにおいて節目となる時期に、神はモーセにこれから先に行くことはできないこと、リーダーを交替してここから先はヨシュアがイスラエルを率いて行くべきことを語られました。
モーセはずっと約束の地に入ることを目標にし、夢見て歩んできました。しかし、モーセはイスラエルの全会衆の前でヨシュアに語り、主が共に行ってくださるという約束をヨシュアに手渡していきます。
私たちが信仰によって与えられるビジョンや幻は、私たちの地上の生涯の中で実現しないかもしれません。しかし、私たちは主の祝福の約束とその実現を次の世代に手渡していくのです。
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申命記 31章9〜13節 2016年3月14日 |
七年の終りごとに、すなわち、ゆるしの年の定めの時になり、かりいおの祭に、・・・あなたはイスラエルのすべての人の前でこの律法を読んで聞かせなければならない。(10〜11) モーセがいなくなってからも、祭司やイスラエルの長老たちには大切な使命が与えられていました。七年ごとのゆるしの年の仮庵の祭の時に、イスラエルの民が皆、主の前に出るために集まった時、人々の前で律法の言葉を読み聞かせるということであり、またその律法の言葉を子どもたちや他国の人々であっても理解できるように説明するということです。
そのようにして、イスラエルの民は、自分たちがどのようなところから贖い出され、どんなに大きな恵みと祝福の中に置かれているかを再確認することができたのです。彼らは自分たちの神がどんな方であるかを知り、またその神がどのような御心をもっておられるかを知ったのです。それはその当時の他の民の生き方とはずいぶん違っていました。イスラエルの民は律法を学び、御言に生きる中で、自分たちが主の民であることの祝福と責任とを知ったことでしょう。
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申命記 31章14〜23節 2016年3月15日 |
あなたがたは今、この歌を書きしるし、イスラエルの人々に教えてその口に唱えさせ、この歌をイスラエルの人々に対するわたしのあかしとならせなさい。(19) 主はモーセにとても悲しい現実を語られます。神はイスラエルの民がどのような民であるかをよく知っておられました。きっとそれはモーセも予測し、恐れていたことでしょうけれど、モーセの死後、カナンの地に入って行くイスラエルの民はきっと罪を犯し、他の神々を拝み、神との契約を破る、ということです。
神はそのようなことが起こったときに、イスラエルの民がもう一度主を思い起こし、主に立ち帰ることができるように、歌を与えられました。その歌をうたうことによって、イスラエルの民が神の御言を心に刻み、どんな時にもそれを忘れることがないように、また主から離れるようなことがあったとしても、その歌が心に浮かんでくることによって、もう一度主の民としての自らを取り戻すことができるようにです。主は私たちにも歌を与えてくださいました。賛美は私たちを励まし、慰め、もう一度、御言を思い起こさせてくれます。
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申命記 31章24〜30節 2016年3月16日 |
この律法の書をとって、あなたがたの神、主の契約の箱のかたわらに置き、その所であなたにむかってあかしをするものとしなさい。(26) 主がモーセに語られた言葉を、モーセはレビ人たちに語ります。レビ人たちはイスラエルの中で礼拝をつかさどることになっていました。やがて約束の地に入っていったときには、レビ人たちの働きも、荒野を旅している時とは変わってくるでしょう。そして、特に、約束の地に入って行くにあたってレビ人たちに期待されていたのは、律法の書を守り、人々にそれを語り聞かせるということでした。
主がモーセに語り、モーセがレビ人たちに語ったのはある意味、とても厳しい言葉でした。イスラエルの民は必ず背き、悪いことをして、主が命じられた道を離れる。そして主は怒り、災いが臨む・・・。モーセはとても大きな不安を抱えてこの世を去ろうとしています。けれども同時に、たといそのようなことが起こったとしても、レビ人が御言を読み聞かせ、また歌を教えることによって、そのような災いが臨んでしまったときにも、確かに主が生きておられること、また主に立ち帰るべきことをイスラエルは知ることができる・・・モーセはここで主とその御言に民をゆだねるのです。
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