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サムエル記上 9章1〜14節    2016年6月12日

この町には神の人がおられます。(6)

 サムエルは、王がいれば全てが解決するかのように考えているイスラエルの民に、王は時に、人々を苦しめ、犠牲を強いることになることを教えますが、民は「王がなければならない」と言います。神はそのような中で、神を恐れ、民のために働く王を立てようとされました。神が最初に選ばれたのはベニヤミン族のサウルでした。彼は若く、麗しく、また背が高い人物でした。彼は自分の家からいなくなった数頭のろばをしもべと一緒にさがしていました。なかなか見つからず、もう帰ろうと思ったとき、しもべがサウルに、この町にはちょうど神の人がいるので、その人にろばのことを聞いてみましょうと提言します。サウルはその提言を受け入れたのでした。
 この「神の人」とはサムエルのことです。サムエルの言うことはみなその通りになりましたから、人々はサムエルを尊敬していました。しかし、それ以上にサムエルは、「神の人」として知られていたのです。あなたも「神の人」です。神によってあがなわれて、神のものとされ、神に仕えて生きる者とされているからです。

サムエル記上 9章15〜27節    2016年6月13日

わたしはイスラエルのうちの最も小さい部族のベニヤミンびとであって、わたしの一族はまたベニヤミンのどの一族よりも卑しいものではありませんか。どうしてあなたは、そのようなことをわたしに言われるのですか。(21)

 サウルがしもべの提案を受け入れてサムエルを訪ねてくる前に、主はサムエルにサウルのことを告げておられました。そして、サウルが彼の前に現れたとき、「この人だ」と示されたのでした。しかし、サムエルがそのことについてサウルに語り出したとき、サウルはとても大きな戸惑いを感じます。
 サウルは、自分はイスラエルでも一番小さな部族であるベニヤミン族の者であり、その中でも自分の一族は一番小さい、というのです。確かに士師記の十九〜二一章にあった出来事によって、ベニヤミン族はほぼ消滅まで追い込まれていました。そのような部族の出身者であったサウルは本当にイスラエル全部族の王として治めることができるのでしょうか。人々は本当にそのことを認めてくれるでしょうか。しかし、神はそのような弱い立場にあったサウルをあえて選び、イスラエルの初代の王としようとしておられました。私たちも主のあわれみの選びによって今、このすばらしい救いにあずかる者とされ、使命を与えられていることを感謝したいと思います。



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