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サムエル記上 2章1〜11節    2016年6月2日

わたしの心は主によって喜び、わたしの力は主によって強められた、わたしの口は敵をあざ笑う、あなたの救によってわたしは楽しむからである。主のように聖なるものはない、あなたのほかには、だれもない・・・(1〜2)

 ハンナは心から感謝の賛美をささげます。かつては心に深く悲しみ、激しく泣いたハンナが、喜び、笑っています。彼女はただ神をあがめ、主を賛美します。主が自分に子どもを与えて下さった、と歌います。主が彼女を救ってくださったのです。彼女はこのような神は他にはいない、と心から主をたたえます。確かに力のある者は誇り、豊かな者はまるで自分が優れた者であるかのように高ぶるでしょう。しかし、この主は、弱い者を強くし、貧しい者を富ませてくださるお方です。すべてを知り、正しい裁きをなさるお方です。世界はこのお方によって支えられています。
 彼女はひとりの弱い女性だったかも知れません。しかし、彼女はこの聖なるお方を知っていることを喜び、誇ります。そして、主もまた彼女の賛美を喜ばれたのでした。彼女の賛歌は、後に主イエスを身ごもったマリヤの賛歌にも受け継がれていったのでした。

サムエル記上 2章12〜21節    2016年6月3日

こうして主がハンナを顧みられたので、ハンナはみごもって、三人の男の子とふたりの女の子を産んだ。わらべサムエルは主の前で育った。(21)

 幼な子サムエルは小さい時から主の御前に育ち、また祭司エリの手伝いをして主に仕えていました。サムエルは幼いときに親元を離れて寂しくなかったのでしょうか。寂しくなかったと言ったら嘘になるかもしれません。しかし、サムエルは主に献げられた者としての生涯を歩んで行きました。サムエルは決して親から見捨てられた子ではありませんでした。サムエルの両親は毎年、主に犠牲を献げるためにやってきました。そして、その時にはいつもサムエルのために新しい上着を作って届けてくれたのでした。それは彼に、親の愛情を感じさせるものであったに違いありません。
 主はそのように大事な息子をささげたハンナを祝福してくださいました。ハンナにはさらに三人の男の子と二人の女の子が与えられました。主はその御前に真実に生きる者、ささげて生きる者を豊かに祝福してくださるのです。

サムエル記上 2章22〜36節    2016年6月4日

わたしは自分のために、ひとりの忠実な祭司を起す。その人はわたしの心と思いとに従って行うであろう。わたしはその家を確立しよう。その人はわたしが油そそいだ者の前につねに歩むであろう。(35)

 祭司エリの子どもたちも若い頃から主に仕える祭司としての歩みをしていました。しかし、彼らは「よこしまな人々で、主を恐れなかった」と聖書は言います。祭司は人々のささげるささげものの肉を食べることができました。しかし、肉からは血を抜き、また脂肪は主にささげて焼かなければなりませんでした。しかし、彼らは主の定めを無視します。また彼らは幕屋の入り口で務める女性たちとみだらなことをしていました。彼らの悪い噂はエリの耳に入り、エリは彼らを注意するのですが、彼らは父エリの言うことを聞こうとはしませんでした。
 神はエリに裁きを告げられます。それはエリが神よりも自分の子どもたちを尊んでいたからでした。ただそのような中にあっても、主はなおも、イスラエルの民を全く捨てることはなさいませんでした。神はイスラエルのために「ひとりの忠実な祭司を立てる」と約束されます。そしてこの主の言葉は究極的に主イエスによって実現することになります。



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