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サムエル記下 19章1〜15節 2016年8月15日 |
こうしてダビデはユダのすべての人の心を、ひとりのように自分に傾けさせたので、彼らは王に、「どうぞあなたも、すべての家来たちも帰ってきてください」と言いおくった。(14) 大声で泣き、その子アブサロムの死を悲しんでいるダビデに、ヨアブは、命をかけて戦った者たちにねぎらいの言葉をかけてほしいと強く迫ります。
さて、アブサロムを担ぎ出して戦いに臨んだイスラエルの人々は、アブサロムの死んだ今、ダビデをもう一度迎えるべきだと語り合います。ダビデはユダの長老たちにメッセージを送り、まずダビデが出たユダ族の人々が先頭に立って、自分を迎えてほしいと、自分の思いを伝えます。そして、ダビデはアブサロムの下で軍勢の将とされたアマサ(アマサはヨアブの従兄弟でもあります。十七25)に対して、ヨアブに代えて軍の長にすると約束したのでした。
ダビデのこのような姿勢はアマサやユダの人たちの心を一つにさせていきます。ダビデはこのような内紛の後、もう一度、国が一つになっていくことの大切さをよく知っていたのです。
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サムエル記下 19章16〜30節 2016年8月16日 |
サウルの子メピボセテは下ってきて王を迎えた。彼は王が去った日から安らかに帰る日まで、その足を飾らず、そのひげを整えず、またその着物を洗わなかった。(24) ダビデが都落ちしたとき、ダビデを呪い続けた、ベニヤミン人、ゲラの子シメイは、一千人のベニヤミン族の人々と共にヨルダン川に駆けつけてダビデを迎えます。そしてダビデの前にひれ伏して自分の罪を認め、命乞いをします。ダビデはシメイは死にあたる、と語るアビシャイを退けて、殺さないと約束します。
サウルの子ヨナタンの子で、ダビデの食卓でいつも食事をしていたメピボセテもダビデを迎えました。ダビデが都落ちしたときには、メピボセテのしもべヂバが、メピボセテのことをあしざまに言ったのですが、メピボセテはそのひげも整えず、その着物も洗わずにダビデの帰りを望み、祈りつつ待っていたのでした。にも関わらずダビデのメピボセテに対する対応はとても冷たく見えます。しかし、メピボセテは自分がほしいのは財産ではなく、ダビデ王の無事だけだと語るのでした。ダビデも人間的に完璧な人ではありません。ダビデは彼を愛し、彼を慕い、彼のために祈っている人たちに支えられていたのです。
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サムエル記下 19章31〜40節 2016年8月17日 |
バルジライは、ひじょうに年老いた人で八十歳であった。彼はまた、ひじょうに裕福な人であったので、王がマハナイムにとどまっている間、王を養った。(32) ギルアデ人バルジライは、ダビデがエルサレムから落ち延びて、ヨルダン川の東側に逃げていった時、ダビデとその従者たちを養いました。バルジライは年老いた人でしたが、多くの富を持っていたからです。バルジライは自分にできることをして王を支えたのです。ダビデはいつもいろいろなことを考えながら、準備をして進んでいたわけではありません。しかし、神はダビデが一番困難な時に、ダビデを支えてくれる助け手をちゃんと支えてくださいました。
ダビデはエルサレムに戻る時に、バルジライを招き、エルサレムにおいて今度はダビデがバルジライを養いたいと提案します。しかし、バルジライはそれを固辞します。年老いた自分は町の楽しみの中に身を置きたいとも思わないし、王の足手まといになるのは心苦しい・・・。バルジライは代わりに若いキムハムをダビデと共に行かせたのでした。
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サムエル記下 19章41〜20章13節 2016年8月18日 |
彼らがギベオンにある大石のところにいた時、アマサがきて彼らに会った。時にヨアブは軍服を着て、帯をしめ、その上にさやに納めたつるぎを腰に結んで帯びていたが、彼が進み出た時つるぎは抜け落ちた。(20:8) ダビデをもう一度王として迎え入れようと最初に声を上げたのはユダ族以外の人たちでした。しかし、ダビデに促されるようにして、ユダ族の人々は先頭に立ってダビデと一行にヨルダン川を渡らせます。ユダ族以外の人たちは面白くありません。ベニヤミン人ビクリの子シバは「もうやめよう」と他の人たちも扇動してダビデに対して反旗を翻します。
ダビデは、アマサを遣わしてユダの人々を集めさせようとします。しかし、ヨアブはアマサを暗殺してしまったのでした。ヨアブの中には、ダビデが自分に代えてアマサを重用しようとしていることへのねたみもあったでしょうし、またアブサロムの下で軍の将となっていたアマサに対する不信もあったでしょう。ただいずれにしてもヨアブはダビデの気持ちを踏みにじり、ダビデのしようとしていることを打ち消すようなことを何度も繰り返していったのでした。
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