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サムエル記下 3章1〜21節 2016年7月21日 |
アブネルはヘブロンにいるダビデのもとに使者をつかわして言った、「国はだれのものですか。わたしと契約を結びなさい。わたしはあなたに力添えして、イスラエルをことごとくあなたのものにしましょう」。 (12) サウルの家とダビデの家との戦いが続く中で、ダビデはますます力を持っていき、サウルの家は弱体化していきます。そのようなサウルの家で力をつけていったのは将軍アブネルでした。このアブネルがあるとき、サウルのそばめであったリヅパと関係を持ちます。アブネルはそのことをいさめられると逆ギレし、サウルの子イシボセテのもとを去り、全イスラエルをダビデの下に統一することに尽力する決意をします。
イスラエルの長老たちとの協議を終えてダビデのもとにやって来たアブネルをダビデも心から歓待し、安全に送り出しました。ダビデは自分がやがて全イスラエルの王となるということを神の約束によって知っていました。また確かにアブネルはダビデに敵対するイシボセテの軍の大将なのですが、自分のリクエストに応え、また、命の危険を冒して自分のもとにやってきたアブネルを、ダビデは信頼したのです。ダビデは自分が王として治めていくときに、アブネルの助けも必要であることを感じていたのでしょう。
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サムエル記下 3章22〜39節 2016年7月22日 |
わたしは油を注がれた王であるけれども、今日なお弱い。ゼルヤの子であるこれらの人々はわたしの手におえない。どうぞ主が悪を行う者に、その悪にしたがって報いられるように。(39) アブネルが去ったとき、ヨアブがダビデのもとに戻って来ます。ヨアブは、ダビデがアブネルを歓待し、安全に送り出したということを聞いて激怒します。自分の弟アサヘルを殺されたヨアブは、アブネルのことを決してゆるすことも信用することもできませんでした。アブネルは策略をもってダビデに近づいてきたのだと断言して、アブネルの後を追わせ、ヘブロンに呼び戻して、油断させて惨殺してしまったのでした。
ヨアブが独断で行動し、アブネルを殺してしまったことを知ったダビデはアブネルの死を悼み、丁重に葬ります。そのようなダビデの姿を見て、イスラエルの人々はダビデがアブネルの死と関係ないこと、偉大な将軍の死として悲しみの中にいることを知って、大きな慰めを得ると共に、ダビデに対する信頼を厚くしたのでした。
ダビデは自分がイスラエルの王となるにあたって、アブネルや、アブネルと共にサウル家を支えてきた人たちの支持や助けが不可欠であることを知っていたのです。
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