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列王記上 19章1〜8節    2016年9月30日

彼はれだまの木の下に伏して眠ったが、天の使が彼にさわり、「起きて食べなさい」と言ったので、起きて見ると、頭のそばに、焼け石の上で焼いたパン一個と、一びんの水があった。彼は食べ、かつ飲んでまた寝た。(5〜6)

 天から火が下り、イスラエルの民が「主こそ神である」と告白し、その信仰告白に答えるように三年ぶりに大雨が与えられて、エリヤはおそらく主の御業に興奮していたことでしょう。これでアハブ王も、主に立ち返らざるを得ないだろう、そう信じていたことでしょう。しかしエリヤの期待はすぐに冷や水をかけられることになります。王妃イゼベルは怒り狂って、エリヤを脅したからです。エリヤは恐れ、自分の命を救おうと立って逃げます。この十九章のエリヤは十七〜十八章とは全く違う疲れ切って弱々しい姿をさらしています。
 しっぽを巻いて逃げ、死さえも願うようなエリヤでしたが、主はそんなエリヤをも見捨てることなく近づいて下さいました。食物と水を与え、休ませて、エリヤを神の山ホレブまで導かれたのでした。そこはモーセが召命を受けた場所、エジプトから救い出されたイスラエルの民が神から律法をいただき、神と契約を結んだ場所でした。主はエリヤを歴史の原点まで引き戻されたのです。

列王記上 19章9〜21節    2016年10月1日

地震の後に火があったが、火の中にも主はおられなかった。火の後に静かな細い声が聞えた。(12)

 主はエリヤに「あなたはここで何をしているのか」と問われます。もちろん、主は知らないわけではありません。エリヤにもう一度自分を見つめさせようとなさったのです。エリヤは、孤独の中にあっていかに自分が熱心であったかを語り、にもかかわらず王が自分の命を取ろうとしていると訴えます。エリヤは山の上で、主の前に立ちます。大きな強い風が吹いて岩を砕きました。地震があり、また火がありました。けれども、そこには主はおられませんでした。火の後に静かな細いみ声が聞こえたのでした。
 主は、イスラエルとスリヤに後継者を立てるようにと語られます。まさに主こそが歴史の支配者なのです。主はまた、エリヤのためにも後継者を備え、また七千人の協力者たちを備えておられました。エリヤは自分がひとりだと思っていたのですが、エリヤは決してひとりではありませんでした。エリヤは主の御声を聞いて道を帰っていきます。 



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