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列王記上 12章1〜20節    2016年9月14日

王は荒々しく民に答え、老人たちが与えた勧めを捨てて、若者たちの勧めに従い、彼らに告げて言った、「父はあなたがたのくびきを重くしたが、わたしはあなたがたのくびきを、さらに重くしよう・・・」。(13〜14)

 神に豊かな知恵を与えられ、大きな繁栄を与えられたソロモンも四〇年の治世を終えて死んでいきます。どんなに優秀な頭脳の持ち主であっても、またどれだけ多くの財産を持っていても、やがては私たちの地上の生涯は終わっていくのです。
 そして、ソロモンの死後、その子レハベアムが即位します。ソロモンの時代の表向きの繁栄の影で、民は疲弊しつつありました。民はレハベアムに自分たちの生活のことを考えて税金や労役を軽くしてほしいと訴えます。民の求めを聞いたレハベアムは、ソロモンの時代から仕えている年上の家臣たちと、自分と一緒に育ってきた若い家臣に意見を求めます。そして、レハベアムは年上の家臣たちの賢明な意見を退け、若い家臣たちの勧めを取り入れて民に厳しく語ります。レハベアムは王として民に仕える姿勢を失っていたのです。国はレハベアムの思いとは裏腹に、分裂に向かって急展開していくことになります。

列王記上 12章21〜33節    2016年9月15日

あなたがたは上っていってはならない。あなたがたの兄弟であるイスラエルの人々と戦ってはならない。・・・この事はわたしから出たのである・・・それで彼らは主の言葉をきき、主の言葉に従って帰っていった。 (24)

 ユダ族とベニヤミン族を除く十部族は、エフライム族のヤラベアムを王として独立を宣言します。ここからイスラエルの南北朝時代が始まります。エフライム族を中心とする北王国はイスラエル王国を名乗り、南王国はユダ王国と呼ばれます。ソロモンの子レハベアムは兵を集めて北王国に攻め入り、国を一つにしようとしますが、主はそれを止められました。北王国を攻めることは同じイスラエル民族の中で殺し合うことになってしまいますし、そもそも王国の分裂はレハベアムの愚かさから来ていました。そしてもっとさかのぼると、ソロモンの歩みが主の道からずれていったところにその原因があると言えます。レハベアムとユダ王国の民は、主の言葉に従って、北王国に攻め込むのを断念します。
 さてヤラベアムは、恐れと不安の中で、早々に主に背きます。金の子牛を拝むように命じて、民がエルサレムに行かないようにさせたのです。しかし、このことはできたばかりの北王国イスラエルに災いをもたらすことになります。



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