神の国から遠くない マルコ 12章 28 -34節
イエスは、彼が適切な答えをしたのを見て、言われた、
「あなたは神の国から遠くない」。(33)
主イエスはこの律法学者に対して、神の国から遠くないと言われました。主イエスは何を言おうとしておられたのでしょうか。
1 あなたはよく理解している
この律法学者が、イエスさま確かに神を愛し、人を愛するということは、すべての燔祭や犠牲よりもずっと大事ですよね、と言ったのは、まさにその通りだったと思います。どれだけ、神さまの前に贈り物を積み上げたとしても、もしその土台として神に対する愛がなかったら、また神を愛していると言いながら人を愛することをないがしろにしているとしたら、一体、そのような信仰生活はどういえるでしょうか。その意味でも、この律法学者は本質をきちんと理解していました。主イエスはそのことをお認めになったのでしょう。
2 あなたはまだ神の国に入っていない
第二のことは、近くまできているかもしれないけれど、まだ入っていない、ということです。主イエスはこのような言い方で、この律法学者に、分かっているなら、その最後の一歩を踏み出して神の国に入るようにと招かれたのです。
皆さん、神さまがどのようなお方か、神さまを信じる者が救われるということ、神さまの愛、その真実を頭で知っているというだけでは不十分です。どんなに多くの勉強をし、たくさん本を読んで、信仰の極意を知ったとしても、知識として理解しているということと、信じ従っている、また、まさに愛に生きているということは違うのです。
神さまは本当にあなたを愛しておられます。そして神さまはあなたにも愛することを求めておえられるのです。ただ愛することが大切だと言うことを知っていたとしても、それでは不十分です。具体的に神を愛し、人を愛することを始めることです。小さな一歩を踏み出していくことです。
そんなこと言っても、神さまが愛してくださったように愛することはとてもできない・・・その通りです。だからこそ、神さまはそんなあなたを救うために十字架にかかって死んでくださった。大丈夫、あなたのための十字架は単に、神さまの愛の大きさを証明するだけではない、あなたに勝利を与え、愛に生きる人に造り変える力をもっている。
そして、あなたが救い主イエスを信じるときに、今度は神さまは、あなたは神の国に入っているんだよ、と宣言してくださり、神の国に生きる者として、神を愛し、人を愛して仕える生涯の中にあなたを生かしてくださるのです。
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