赦しと方向変換 ヨハネ 8章 1 -11節
錦織由香師
イエスは言われた、「わたしもあなたを罰しない。お帰りなさい。今後はもう罪を犯さないように。(11)
それは朝早くイエスさまが宮の中で集まった人々に話しをしておられた時、男たちが一人の女性を連れて入って来ました。
1 裁かれるべき者
この女性は姦淫をしている現場を押さえられここへ連れて来られたのでした。こんな惨めな、あわれな姿はありません。しかし彼女は石打ちの刑にされても文句の言えない立場でした。彼女は確かに大きな罪を犯したのです。彼女はその罪を糾弾され、裁かれるべき者でした。
イエスさまが次の様に言われます。「あなたがたの中で罪のない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい」。そのことばを聞いてそこにいた人々は年上の者から先に出て行き、最後には女性とイエスさましか残りませんでした。女性を裁こうとしていた人たちはイエスさまの「罪のない者が」というおことばに自分が人を裁くことができない罪人であることを思い知らされたのです。私たちもいろいろな人の罪深さに憤りを覚え、悲しみを覚え、このようなひどい人は裁かれるべきだ!と感じることがあるかもしれません。確かに、神は罪を嫌われます。そして罪は裁かれなければなりません。しかし、同時に、人を非難し裁く自分自身が、神の前に問われる時に、決して人を裁いている場合ではない、自分自身が裁かれるべき存在であることを知らされるのです。
2 赦しを宣言されるイエス
イエスさまはこの女にこう言われました。「わたしもあなたを罰しない」。どうしてイエスさまが罪をゆるすことができるのでしょうか。それはイエスさまが罪人であった人間のために身代わりとなって十字架にかかって死んでくださり私たちが受けなければならない神の裁きを引き受けてくださったからです。イエスさま以外に誰も私たちのために十字架に架かって死んでくださった方はいません。神さまはイエスさまに罪を赦す権威をお授けになったのです。主イエスは、あなたにも赦しの宣言を与えて下さいます。主イエスはあなたのためにも十字架の上で死んでくださったからです。
3 方向転換
イエスさまはさらにこう続けられました。「お帰りなさい、今後はもう罪を犯さないように」。イエスさまは罪を赦す権威を持っておられ、罪から離れて歩むことを私たちに望んでおられるお方です。そして知ってください。主イエスは、あなたに新しいいのちを与えて、赦されたあなたが罪から離れて、神に背を向けて生きる生き方から神を見つめて生きる生き方へと方向を変えて、きよい歩みをすることができるように力を与えてくださるのです。
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