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使徒行伝 19章1〜10節     2013年7月11日

あなたがたは、信仰にはいった時に、聖霊を受けたのか(2) 

 さて、三回目の伝道旅行で町々を巡回していたパウロは奥地を通って陸伝いにエペソにやって来ます。エペソで最初に出会った自称クリスチャンたちに、パウロはある種の違和感を覚えます。パウロは彼らに尋ねます。あなたがたは、信仰に入った時に、聖霊を受けたのか。彼らは当惑して「聖霊など、聞いたこともない」と答えるのでした。
 彼らは、主イエスについて知っていたでしょうけれど、悔い改めと救い主待望の意味を持つ、ヨハネのバプテスマしか知りませんでした。そして主イエスを信じて、イエスの名によってバプテスマを受ける、ということを知らなかったのです。
 パウロの勧めの言葉を聞いて、彼らが主イエスを自分の罪の贖い主として信じ、主イエスの名によってバプテスマを受けた時、その人たちの上にも聖霊が下りました。今も、主を信じて洗礼を受ける者のうちに聖霊は住んでくださいます。

使徒行伝 19章11〜20節     2013年7月12日

また信者になった者が大ぜいきて、自分の行為を打ちあけて告白した。それから、魔術を行っていた多くの者が、魔術の本を持ち出してきては、みんなの前で焼き捨てた。(18〜19)

 さてパウロがアテネに着いて以来、非常に力強い神の働きがあらわされていました。病気の人たちがいやされ、また悪霊も出ていきました。多くの人たちが主イエスを信じ、また自分の罪を告白して、主に立ち帰りました。 パウロのまねをしようとした若者たちが、悪霊に取り憑かれていた人たちに飛びかかられたという事件もあいまって、人々の中に主イエスに対する恐れが広まっていきます。
 その町で魔術をしていた人たちも次々に主を信じ、それまで自分たちが大切にしてきた魔術の本をみんなの前で焼き捨てました。その値段の合計は銀5万。もし、その当時使われていたデナリ銀貨のことだとすれば、数億円の価値ということになります。人々はただ内心でキリストを信じるようになったということではなく、その価値観も生活も変えられていったのでした。このようにして、主の言は力強く広まっていったのでした。

使徒行伝 19章21〜22節     2013年7月13日

これらの事があった後、パウロは御霊に感じて、マケドニヤ、アカヤをとおって、エルサレムへ行く決心をした。そして言った、「わたしは、そこに行ったのち、ぜひローマをも見なければならない」。(21)

 さて、パウロはエペソからマケドニヤ、アカヤを通ってエルサレムに行く決心をします。それは、一つには生まれたばかりのアカヤの教会、特にコリントの教会の中に大きな混乱があるということを聞いていたからであり、また当時貧しさの中にあったエルサレム教会のために異邦人教会の中で集めた献金を持っていくためでした。そしてそのことをパウロは自分の思い中で決めたというよりも、そこに御霊の導きを感じていたのでした。そしてパウロが神さまから示されていたのは、エルサレムだけではない、やがてローマにも福音を携えていくことでした。
 パウロ自身はそのようなビジョンを与えられながら、なおもエペソにおける働きがあると感じてもいたのでしょう。彼はテモテとエラストとをまずマケドニヤに送り出したのでした。神さまの導きの中でパウロのチームは共に働いていたのです。

使徒行伝 19章23〜41節     2013年7月14日

あのパウロが、手で造られたものは神様ではないなどと言って、・・・・・・大ぜいの人々を説きつけて誤らせた。これでは・・・・・・全世界が拝んでいるこの大女神のご威光さえも、消えてしまいそうである。(26〜27)

 さて、パウロがなおもエペソに残って働きを続けていた時、エペソの町で大きな騒動が起きました。エペソの有名なアルテミス女神の神殿の模型を造り、参拝客に売って儲けていた銀細工人デメテリオが、同じようにお土産品を売って儲けていた人々を集めて騒ぎを起こしたのです。
 彼らはパウロが手で造ったものは神ではない、とアルテミス女神を否定するようなことを言っているのに腹を立てます。実際、パウロの宣教によってデメテリオの売り上げが落ちるほどの影響があったのでしょう。全世界が拝んでいるこの大女神の「ご威光さえも消えてしまいそう」という危機感さえ、彼らは感じ始めていたのです。
 町中が大混乱に陥り、人々は劇場になだれ込んでいきます。数時間の騒ぎの後に、群衆は解散させられますが、その中にあっても神はパウロとその一行を守られたのでした。


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