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ピレモン 1〜7節     2014年7月13日

兄弟よ。わたしは、あなたの愛によって多くの喜びと慰めとを与えられた。聖徒たちの心が、あなたによって力づけられたからである。 (7))

 ピレモン書は、パウロがコロサイ教会の信徒であったピレモンと数人の友人、及び家の教会に書き送った手紙です。しかし実質的には、非常にはっきりした目的をもって書かれたピレモン宛の私信です。そして、教会の指導者の一人であったパウロの愛と配慮に満ちた内容から時代を超えて、多くの人に愛されてきました。
 パウロは自分のことを「主の囚人」と言います。実際に、この時、パウロはローマの獄中にいました。獄中にいながらも、パウロは証しをし続け、訪ねてくる人たちに福音を語り続けました。パウロの見張りに当たっていたローマの兵隊たちまでもが、福音に接していました。またパウロは獄中からも手紙を書いて教会を励まし、また祈りをもって諸教会を支えました。
 同時に、獄中にあったパウロを支えたのは諸教会のキリスト者たちが主の恵みによって歩んでいる様子を耳にすることでした。ピレモンとコロサイの人々はまさに、パウロの喜びであり、慰めだったのです。

ピレモン 8〜25節     2014年7月14日

そこで、もしわたしをあなたの信仰の友と思ってくれるなら、わたし同様に彼を受けいれてほしい。(17)

 パウロがこの手紙を書いた目的は、ピレモンにオネシモをゆるし受け入れて欲しいととりなすためでした。パウロがオネシモに出会ったのはローマの獄中でした。パウロが「捕らわれの身で産んだ私の子どもオネシモ」と言ったのはまさにそういうことです。しかし、実はオネシモはピレモンの家からの逃亡奴隷でした。パウロが、「彼が何か不都合なことをしたか、あるいは、何か負債があれば」と書いているのは、オネシモがピレモンの家から逃げたときに、何らかの持ち逃げをしたのかもしれない、と言われています。
 オネシモはパウロとの出会いを通して信仰に導かれ、パウロの手伝いをするようになります。しかし、パウロはオネシモにはピレモンとの和解が必要だと感じていました。しかし、この時代、逃亡奴隷が捕らえられて主人のもとに戻された時、どんなに過酷な状況が待ち受けていたかについては想像に難くありません。けれども、パウロは「愛のゆえにお願いする」とピレモンにゆるしとい和解を呼び掛けるのでした。



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