廃墟の中で見る希望 マタイ 1章12〜17節
しかし、そえらの日の後にわたしがイスラエルの家に立てる契約はこれである。すなわちわたしは、律法を彼らのうちに置き、その心にしるす。
わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となると主はいわれる。 (エレミヤ31:33)
ここに名前が出てくる人々は国を失い、または他の国の支配の下に置かれた時代の人々の名前です。彼らはまさに廃墟の中に置かれ、またそこから立ち上がって行った人々です。そして同時に、彼らはそのような希望を持ちにくい時代にあっても廃墟の中に立って、神を信じた人々でした。そしてそのような祈りと信仰の中に主イエスは生まれてくださったのです。
1 残りの者としての自覚
彼らは自分が何者かという自己認識をしっかりと持っていました。彼らの自己認識は、自分たちはイスラエルの子孫であり、神は自分たちを見捨てていないという自己認識でした。神は預言者たちに、たとい国が敗れても神は残りの者たちを残してくださり、もう一度国を回復してくださると約束しておられました。神は捕囚の民の中に残りの民を残しておられたのです。
2 廃墟への帰還
バビロン捕囚から七十年の月日がたちました。ところが不滅と思われていたあの超大国バビロンが滅び、新しく世界を治めたペルシャの王クロスは布告を発し、イスラエルの民にエルサレムに戻ることを許したのです。
ただ七十年という月日の中である人々はバビロンにすっかり取り込まれて、自分のアイデンティティーを失っていました。またある人々は自分が建てた家や耕した畑を捨ててエルサレムに帰ることを躊躇しました。しかし、ゾロバベルという名前が残っていますが、彼らはイスラエルに帰っていったのです。彼らは捨てるべきものを捨て、手放して、神に従ったのです。
3 神殿の再建
神殿の再建には多くの妨害がありました。疲れがありましたし、正直、自分の生活のことで精一杯で、神殿どころではない、というのも正直なところだったことでしょう。しかし、ゾロバベルたちは励ましをいただいて工事を完成していきます。
4 約束を待ち望む民
神殿が再建され、城壁も再建されました。しかし、彼らはペルシャの支配下に置かれ、シリアの支配家に置かれ、ローマの支配下に置かれていました。それは決して易しい時代ではありませんでした。しかし、彼らは神が救い主、キリストを送って下さると信じていました。そのような中に主は生まれてくださったのです。
あなたは選ばれた民です。そして神はあなたに約束して下さった約束を必ず全うしてくださるのです。
|