神の選びのご計画の中で マタイ 1章1〜6節
しかし、あなたがたは、選ばれた種族、祭司の国、聖なる国民、神につける民である。それによって、暗やみから驚くべきみ光に招き入れて下さったかたのみわざを、あなたがたが語り伝えるためである。(Iペテロ 2:9)
今年のアドベントはマタイ1章から主イエスのお誕生について考えていきたいと思います。
この系図の部分ですが、そのほとんどが実際に旧約聖書で活躍する有名人たちなのですが、このところでは三つの時代に分けられています。第一の時代はアブラハムからダビデまでです。ここから私たちが学びたいのは神の選びの不思議さ、ということです。
1 異教の人々の中から
アブラハムはかつてバビロンのウルという大都会に住んでいました。そしてアブラハムのお父さんも偶像の礼拝者だったということが分かっています。けれども神さまは遠い国にいたアブラハムに声をかけて、カナンの地まで導かれました。
タマルはカナンもラハブもカナンの女性でした。ルツももともとはモアブの女です。神さまは世界のいろいろな国々の人々を、その主イエスのお誕生にいたる系図の中に織り込んでおられる。異教の社会の中にいた彼らに声をかけて、呼び出してくださったのでした。
2 人間的な強さや優秀さではなく
神さまの選びの基準はいわゆる人間的な優秀さや強さ、外面的な立派さ、家柄や成績ではありません。ヤコブは。外に出るのは苦手で、料理が好き、お母さんとべったりで、それでいて、けっこう腹黒いところがある。ユダは弟に嫉妬して、弟を売り渡してしまった中心人物。ダビデは男の子だけでも8人という兄弟の末っ子で、数にも入れてもらえなかったのでした。けれども神さまはそのような人たちを選び、系図の中に名前を取り込んで行かれたのでした。
3 信じた人たち
神さまが選ばれたのは、人間的には必ずしも優秀な人たちではなかったかもしれません。けれどもこの系図の中には信仰に生きた人々がキラキラ光っています。アブラハムは信仰の父と呼ばれました。彼は信じて従った人です。ルツは神さまのもとに身を寄せるという意味で神を信じた人です。そしてダビデは自分を選んで下さっただけでなく、自分の生涯を導いて下さるお方として仰いでいくという意味で信仰者でした。
このような信仰の流れの中に主イエスはお生まれ下さいました。あなたもまたそのような流れの中に置かれているのです。
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