神のつかわすしるし 出エジプト3章 1〜12節
錦織 由香師
わたしは必ずあなたと共にいる。
これが、わたしのあなたをつかわしたしるしである。(12)
今日開かれた聖書の時代、イスラエル民族はまさに存亡の危機の中にありました。イスラエルはエジプトで奴隷としての生活を強いられていました。
主は、そんな時に、モーセをご自身の特別な救いのご計画のために用いようとされました。
1 神が目をとめられた人の姿
モーセはエジプトからミデアンに逃げていき、祭司リウエルの元に身を寄せ、四十年を過ごしました。当然もうエジプトのことなど忘れ、自分のイスラエル人としてのアイデンティティーも忘れ、もうこのまま羊飼いとして、家族と一緒に一生を終える・・・そう考えていたに違いありません。それが神が目を止められたモーセの姿でした。
あなたが心の痛みや失意の中にあって、希望を抱くことさえももうあきらめてしまっている・・・そういう状況にあったとしても、神はあなたに目を止めて、あなたを遣わして大きな事をしようとしておられます。
2 遣わされる神
神は突然燃える柴の中にご自身を現わされました。そして神さまはモーセをイスラエル人を救うためにエジプトに遣わすというのです。神さまのお声かけにモーセはわたしはいったい何者でしょう、としり込みします。
神はご自分のご計画のために人を用いようとされる前にその人に必要な訓練をされます。モーセのためにも神の奉仕者、働き人としてたつまえに荒野での訓練が必要でした。周りに羊しかいないような孤独の中でモーセは自分と神と向き合うことができたのではないでしょうか。
この神は、この弱さと無力さを知ったモーセをご自身の大きな救いの御業のために用いようとしておられました。神はあなたをも神の御用のために用いようとしておられます。神が目をとめ、神があなたを神の器へと作り上げてくださるのです。
3 遣わされるしるし
神はモーセにこう言われます。「わたしは必ずあなたと共にいる。これが、わたしがあなたをつかわしたしるしである」。神が必ずモーセと共にいると約束してくださったのです。目には見えませんが主がいつでもどこでも共にいてくださる。
神は私たちをそれぞれつかわそうとしてくださっています。どんな不思議にまさって、しるしにまさって確かで、あなたの生涯変わらないしるしがあります。「わたしは必ず、あなたと共にいる」、これです。モーセは特別でしょうか。いいえ、神はあなたとも必ず共にいて、その御業をあらわしてくださるのです。
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