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ルカ 7章1〜10節 2019年5月10日 |
ただ、お言葉を下さい。そして、わたしの僕をなおしてください。(7) 主イエスがガリラヤ湖畔のカペナウムに戻って来られた時、ユダヤ人の長老たちがある百卒長のところからの使いとしてイエスさまのもとにやって来ました。この百卒長はローマの兵隊の百人の部隊を率いる隊長でした。彼は異邦人であったにも関わらず、ユダヤ人たちからとても愛されていました。そのユダヤ人の長老たちは、その百人隊長の願いを聞いてあげてほしいと熱心に頼みました。この百卒長はユダヤ人を愛し、彼らのために犠牲を払って、会堂を建てることまでしてくれたのです。しかも、病気だったのは彼自身ではなく、彼の頼みとしていた僕でした。彼は隊長でありながら、一人の部下をも大切にする人でした。
主イエスが彼の家に行こうとされたとき、百卒長はまた使いを遣わして言いました。「ただ、お言葉をください」。彼は主イエスにはその権威があり、主イエスがおっしゃたら、その通りになるのだと信じたのでした。そして、主イエスが語られた時、そのお言葉の通りになったのでした。
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ルカ 7章11〜17節 2019年5月11日 |
主はこの婦人を見て深い同情を寄せられ、「泣かないでいなさい」と言われた。(13) 主イエスがナインの町を訪ねられたとき、ちょうど町から一つの葬列が出て来ました。そもそも葬儀は悲しいものです。ただその葬列は特に大きな悲しみをその町の人々にもたらしていました。棺の中におさめられていたのはまだ若い青年でした。そしてその棺の横でひときわ深い悲しみの中にあった女性はその母親でした。その葬列が何を意味しているのかは、たまたまそこに出くわした主イエスとその一行にも明らかでした。彼女がやもめであり、また死んだのが彼女の一人息子だったのも、泣きくれるその女性と、女性に寄り添う人々の姿を見れば容易に察することができたことでしょう。
しかし、主イエスはこの母親に近づいて、「泣かないでいなさい」とおっしゃいました。これがどうして泣かずにいられましょうか。けれども主イエスは彼女の涙を驚きと喜びに変えてくださいました。主イエスが「若者よ、さあ起きなさい」と呼びかけられた時、この青年は生き返って物を言い出したのでした。
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ルカ 7章18〜35節 2019年5月12日 |
あなたがたに言っておく。女の産んだ者の中で、ヨハネより大きい人物はいない。しかし、神の国で最も小さい者も、彼よりは大きい。(28) バプテスマのヨハネはヘロデに捕らえられて獄中にいました。ヨハネは主イエスが救い主だと確信し、自分の弟子たちにもそのことを話していました。しかし、獄中で自分の耳に入ってくる主イエスの話はもしかしたら、彼が思っていた救い主の姿と違っていたのかもしれません。ヨハネは自分の弟子たちを主イエスのところに遣わして、旧約聖書に約束されている救い主は本当にあなたのことですか、とストレートに問うたのでした。主イエスは旧約聖書の中に救い主について書かれていることがまさに主イエスのもとで成就していることを指摘されたのでした。
主イエスはヨハネのことを女の産んだ者の中で最も大いなる人物と評されました。しかし同時にヨハネはやはり旧約聖書の世界に生きた最後の人物とも言えました。彼はまだ主イエスの十字架を知らなかったのです。私たちは何と大きな恵みの世界の中に生かされていることでしょう。
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ルカ 7章36〜50節 2019年5月13日 |
この女は多く愛したから、その多くの罪はゆるされているのである。少しだけゆるされた者は、少しだけしか愛さない。(47) あるパリサイ人が主イエスを食事に招きました。主イエスは罪人・取税人とも食事を楽しまれましたが、同時に、パリサイ人のような時に主イエスに反対し、また主イエスをわなにかけようとするような人々の家をも訪ねられました。主イエスにとっては彼らも迷える羊だったのです。
さてその家に「その町で罪の女であったもの」が香油の入った石膏の壺を持ってきて、主イエスの足をその涙でぬらし、自分の髪の毛でぬぐい、その足に接吻し、香油を塗ったのでした。パリサイ人は心の中で主イエスを裁いていました。主イエスが「罪の女」に自分を触らせて平気でおられたからです。
けれども主イエスは彼女の行為を多く愛されたものとしての感謝にあふれた愛の行為として受けとめられたのでした。そして、彼女に「あなたの罪はゆるされた」と罪のゆるしを宣言されたのです。
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