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使徒行伝 6章1〜7節 2019年12月30日 |
「・・・そこで、兄弟たちよ、あなたがたの中から、御霊と知恵とに満ちた、評判のよい人たち七人を捜し出してほしい。その人たちにこの仕事をまかせ、わたしたちは、もっぱら祈と御言のご用に当ることにしよう」。(3〜4) 生まれたばかりの教会内部にまた問題が起こってきました。この当時のエルサレム教会には、ヘブル語を使うユダヤ人とギリシャ語を使うユダヤ人がいました。ヘブル語を使うユダヤ人は、イスラエル生まれで、律法や神殿についても比較的保守的な考え方をしていました。それに対して、ギリシャ語を使うユダヤ人は外国生まれでヘブル語は第二言語でした。彼らは異国での生活も長く、律法や神殿についてもより自由な考え方をしていました。ただここで起こってきた問題は神学的な問題ではなく、食事の割り当てに関する問題でした。けれども最初の教会は、この問題を適当に受け流すのではなく、祈りをもって対処します。御霊と知恵に満ち、知恵に満ちた7人の執事を選んで、食事の配給の問題への対処をゆだねたのです。そのようにして、教会はこの問題を乗り越え、エルサレムにおける弟子の数がまずます増えていったのでした。
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使徒行伝 6章8〜15節 2019年12月31日 |
議会で席についていた人たちは皆、ステパノに目を注いだが、彼の顔は、ちょうど天使の顔のように見えた。(15) 食事の配給について対処するために選ばれた7人は基本的にギリシャ語を使うユダヤ人たちの代表たちでした。使徒たちはヘブル語を使うユダヤ人でしたから、使徒たちと執事たちで両方のグループを代表していたとも言えます。またこの執事たちは、食事のことだけ考えていたのではありません。この執事たちは説教もし、また宣教の働きにも積極的に当たりました。
そんな神様の器の一人がステパノでした。彼は知恵と御霊によって語り、人々に主イエスのことを伝えましたが、ステパノに議論で勝てなかった人たちは、主イエスを信じるのではなく、ステパノについて偽りの証言をし、また人々を扇動して、ステパノを捕らえさせ、宗教裁判に引っ張り出すことに成功したのでした。
ステパノは被告として、一人議会に立たされていました。しかし、ステパノの顔は極悪人の顔ではなく、また恐怖におびえる不安な顔でもありませんでした。天使のように穏やかな、そして輝く顔をして、自分を責め立てる人々の前に立っていたのでした。
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