出エジプト記16章1~21節

「夕方には、あなたがたは主があなたがたをエジプトの地から導き出されたことを知り、朝には、あなたがたは主の栄光を見る。」(6~7)

 エジプトを出たのは第一の月の十四日ですから、ちょうど一ヶ月がたったことになります。最初エジプトを出たときに持って来た食糧を食べ尽くしてしまった時、イスラエルの全会衆はモーセとアロンに激しく不平を言いました。自分たちは食べるものがない。自分たちはここで飢え死にしてしまう。そして彼らはエジプトを懐かしむのです。「あの時は肉の鍋の前に座り、パンを満ち足りるまで食べていた」。エジプトでの苦役の中から救い出してくださった主を忘れ、その主がどんなに力のあるお方かを見失ってしまうのです。
 しかし主は、イスラエルの民に食べるものが必要であることをよく知っておられました。また主はちゃんとご自身がしようとしておられることをご存じでした。主は、つぶやくイスラエルをもなお憐れんで、また誰も期待していなかったことをしてくださいました。夕方にはうずらを、朝には今まで見たことがなかったマナを与えられたのです。