出エジプト記3章1~6節

神は言われた。「こちらに近づいてはならない。履物を脱ぎなさい。あなたの立っている場所は聖なる土地である。」(5)

 使徒言行録七章のステファノの説教によれば、モーセはミデヤンの野で羊飼いをして四十年がたったことになります。彼はシナイ半島のホレブ山のところに来ます。そこでモーセは不思議な光景を見ます。柴が燃えています。乾燥した荒れ野で、枯れ木・枯れ草が燃えるということは珍しいことではなかったでしょう。しかし、その柴はいつまでたっても燃え尽きません。不思議に思ってモーセが近づくと、「モーセ、モーセ」と主がモーセを呼ばれたのでした。燃える柴の中に主はご自身をあらわされました。
 モーセが近づこうとすると、主はモーセに言われます。「こちらに近づいてはならない。履き物を脱ぎなさい。あなたの立っている場所は聖なる土地である」。まさにモーセは神の御前にいました。履き物を脱ぐというのは聖なるお方への恐れの態度であり、主の僕として自分を表すということでもありました。