創世記30章1~24節

一方、神はラケルを忘れず心に留めておられた。神は彼女の願いを聞き入れ、その胎を開かれた。(22)

 姉にばかり子どもが生まれる状況に妹ラケルはイライラします。ラケルは姉レアを妬み、夫のヤコブに「私に子どもをください」と八つ当たりします。ただ、これにはヤコブも激しく怒り「あなたに子を宿らせないのは神なのだ」と言います。
 ラケルは自分の召し使いビルハをヤコブに与え、ビルハによって子をもうけさせようとします。ダンとナフタリが生まれます。姉レアも自分の召し使いジルパをヤコブに与え、ガドとアシェルが生まれます。続いてレア自身にもイッサカルとゼブルンが生まれます。姉妹の間の壮絶な戦いとも言えます。とても人間的な場面ですが、そのようにしてイスラエルの十二部族が生まれて来る・・・そこにも人の弱さや知恵を超えた神の御業を見ます。
 ラケルはヤコブに愛されていました。けれども、自分だけに子どもがいない状況は彼女にとって大きな痛みだったことでしょう。しかし、神は忘れておられませんでした。神はラケルを心に留めておられて、彼女にヨセフを与えてくださったのです。