兄エサウは、弟ヤコブのことを心底憎み、殺そうと考えました。そして思っていることを他の人たちにも話さないではいられないほどでした。兄エサウの怒りが母リベカの耳に入った時、リベカは自分の兄ラバンのもとにヤコブを一時的に避難させようとします。ただ表向きは、ヤコブがカナンの女性と結婚するのではなく、自分の親戚の中から妻をめとることができるようにということでした。エサウの妻たちのことではイサクもリベカも心を悩ましていたからです。
父ヤコブも弟息子ヤコブが自分をだましたことを知っていましたが、同時に、そうであっても、主の祝福がヤコブに受け継がれているということについて、何の迷いも躊躇もありませんでした。イサクは全能の神の祝福にヤコブをゆだねて送り出します。ただ、母リベカがこの後、登場しないところから、リベカにとっては、まさにこれがヤコブとの最後の別れとなったようです。主の言葉を聞いて生きることの厳しさをも思います。