アブラハム(ここではまだアブラム)の父テラはハランでその生涯を終えます。そしてそのタイミングで、主はアブラムに声をかけられます。「あなたは生まれた地と親族、父の家を離れ、私が示す地に行きなさい」。七五歳のアブラムにとってこのことはとても大きなことだったと思います。しかし、主はアブラムに「あなたは祝福の基となる」とおっしゃり「地上のすべての氏族はあなたによって祝福される」と約束してくださったのでした。主の約束には「あなたを大いなる国民とする」ということが含まれていました。ただこの時にはまだアブラムとサライには子どもはいませんでした。
しかし、アブラムは主が言われたように出立し、神が導かれたカナンの地に入ります。甥のロトも一緒でした。実際にはアブラムは多くの家畜や召し使いたちも連れて移動しています。そしてアブラムは神の前に祭壇を築いて、主を礼拝したのでした。神の祝福の生涯が始まろうとしていました。