ペトロ二3章

ある人たちは遅いと思っていますが、主は約束を遅らせているのではありません。一人も滅びないで、すべての人が悔い改めるように望み、あなたがたのために忍耐しておられるのです。(9)

 主イエスの再臨は私たちの希望であり、また今、地上にある信仰者としての私たちの生き方を規定していくものです。主イエスがいつおいでになってもよいように私たちは準備しながら、今の時を過ごすのです。しかし、ペトロがこの手紙を書いている時代、教会の中には、主イエスの再臨について疑問を呈する人たちが出てきていました。最初の時代、信仰者たちは、自分たちが生きている間に、まさにすぐにでも主イエスが再臨されると信じ、期待していました。しかし、主イエスの再臨を待ち望みながらもどんどん時間が過ぎていく中で、主イエスの再臨の約束はどうなかったのかと信仰を失う人たちが出てきていたのです。
 しかし、ペトロは、神が約束の実現を遅らせておられるのではないと言います。永遠に住まわれる神の時間感覚は私たちとは違います。神は、すべての人が悔い改めて信じることを願って、私たちに時間をくださっているのです。