ペトロ二2章

あなたがたの間にも偽教師が現れることでしょう。彼らは滅びをもたらす異端をひそかに持ち込み、自分たちを贖ってくださった主を否定して、自らの身に速やかな滅びを招いています。(1)

 この二章では、ペトロは偽教師に気をつけるようにと語ります。偽教師たちも神について語り、また聖書を開いて自説を述べたことでしょう。旧約聖書の時代にも、多くの偽預言者が現れて、人々の関心のあること、人々が喜ぶ耳障りのよいメッセージを語りました。彼らは神の力や救いは語りましたが、悔い改めは語りませんでした。
 ここでペトロが語っている偽教師の特色はキリストを否定したり、また安易な救いを語るということでした。そして、彼らは自ら罪を犯し続け、平気で汚れた歩みをし続けるだけでなく、人々をそのような生き方に巻き込んでいたのです。私たちを救うのは主イエスの十字架の贖いだけです。十字架で流された血潮によって、私たちは罪赦され、神の子とされました。それなのに、罪の中に生き続けるとしたら、他には救いはありません。もちろん、信仰をもったのだから真面目に自分の覚悟と努力で生きるようにということではありません。神の恵みの世界に生き続けることが求められているのです。