ペトロ一5章

ですから、神の力強い御手の下でへりくだりなさい。そうすれば、しかるべき時に神はあなたがたを高くしてくださいます。一切の思い煩いを神にお任せしなさい。神が、あなたがたのことを心にかけていてくださるからです。(6~7)

 「長老」というのは「監督」「執事」などと並んで、教会の歴史の中で生まれてきた役職の一つで、組織としての教会を整え、秩序を守るために生まれてきたものです。ただ、この時代の長老はそれほど制度化はされてはいなかったことでしょう。年長のキリスト者で教会を守り、育てる役割を負ったリーダーであり、ヨハネも自分のことを長老と呼んでいますので、長老との中には牧師も信徒もいました。いずれにしても、彼らは神から託された教会を御言葉をもって養い、また指導する役割を負っていました。
 確かに彼らは指導的な役割を担う責任があったのですが、上に立つと、とかく、まわりに自分の思いを押しつけ高圧的に人を従わせるということにもなりかねません。ですから、ペトロは、模範を示すことによって群を導くようにと勧めます。
 主イエスがそうであったようにへりくだって自分を低くし、私たちのことを心配してくださる主に信頼して歩むお互いでありたいと思います。