主イエスの十二弟子のリーダー格でもあったペトロが今で言うトルコ各地の教会に書き送った手紙です。おそらく読み手の多くは異邦人の中から信仰をもった人たちだったでしょう。ペトロは若い日に主イエスと出会い、主イエスの弟子となって、三年という短い時ではありましたが、主イエスと寝食を共にし、また主イエスの十字架と復活を見ました。まさに主イエスに文字通り触れ、主イエスの息づかいを感じながら歩み、また主イエスの奇跡をそばで見たのです。読者たちはそのような経験はしていません。しかし、彼らもまた主イエスを信じる者とされて、「言葉に尽くせないすばらしい喜び」に生きていました。彼らもまた主イエスと出会って変えられたのです。
主は異教世界に生まれ、そこに生きていた読者たちをその尊い血をもって贖い出してくださいました。主イエスの血と、その御言葉によって彼らも変えられたのです。