ここでヤコブは「あなたがたのうちにある戦いや争い」を問題にします。それは私たちの中にうごめく欲望から来ています。それは神に逆らい、人を退け、すべてを自分のために利用しようとします。ですからヤコブは、へりくだって、神に従い、悪魔と戦うようにと言います。
私たちは裁き合うことをやめましょう。確かに私たちには皆、多くの弱さや欠点があります。できていないこともたくさんありますので、欠点を探し、ダメ出しをしようとすればひとたまりもないことでしょう。ただ私たちはいろいろな規則を守れたから救われたのではありません。裁くことをされるのは神おひとりです。
悪いことをするのも確かに罪です。しかし、ここでヤコブは見栄を張って誇ったり、正しいことを行わないということも罪だと指摘します。確かに律法主義的な人々は、罪を犯さないということに必死になりました。けれども、ヤコブは、行うべき善を知りながら行わないことも罪だと語るのです。