聖書の中にはヤコブが何人も出てきます。ヤコブというのはユダヤ人たちの中でとてもありふれた、また愛された名前なのです。この手紙を書いたヤコブは主イエスの弟であり、マリヤとヨセフの子でした。イエスさまの次に産まれた人物です。ヤコブはエルサレム教会のリーダーとなり、ヘブライ語を語り、割礼を受けたユダヤ人教会の指導者他であったと考えられています。この手紙の大きなテーマは信仰は行いを伴うということです。主イエスを信じることによって救われるという福音のメッセージは大きな喜びを人々の中に引き起こしていくと共に、ある人たちは、信じていたら何をしてもよいのだと考え、そのような生き方をしていました。ヤコブはそれに対して行いを伴わない信仰などナンセンスだと語るのです。ですからこの手紙はとても具体的なアドバイスにあふれています。語ったり、怒ったりする前に、よく聞くこと。それは人間関係においても、神さまの関係においてもとても大切なことです。