このヘブライ人への手紙は、旧約聖書の知識をもったユダヤ人キリスト者たちに書き送られた手紙です。ただこの手紙の作者については諸説あって分かりません。
この手紙の作者はまず神の御子イエス・キリストについて語ります。旧約聖書の時代には、神は預言者を通して、また様々な手段で人間に語られました。ある人は夢の中で神の言葉を聞き、ある人は直接、神の語りかけを聞きました。しかし、今は、神は御子イエスを通して私たちに語られます。御子は世界の創造者、神の栄光の輝き、神の本質の現れです。そして御子イエスは天使にもまさるお方です。
私たちは見えない神を目で見ることはできません。しかし、人になってこの世に来てくださった主イエスは、まさに私たちに見えない神を見せてくださり、神の尊い御言葉を私たちに語ってくださいました。ヘブライ人への手紙の著者は、そのすばらしいキリストについて語るのです。