テモテ一6章

真の命を得るために、未来に備えて自分のために良い土台を築き上げるようにと。(19)

 パウロはさらに牧会者であるテモテに牧会上のアドバイスを与えます。この章で最初に取り上げられるのは奴隷たちです。この時代のギリシア・ローマ世界では自由人よりも奴隷の方が多かったとも言われます。そして主イエスを受け入れて教会に加わる人たちの中には、身分としては奴隷の人たちも多くいました。教会においては奴隷もその主人も、同じ会衆の中に加わって共に主を礼拝していたのです。教会では兄弟姉妹です。しかし、仕事においては、熱心に仕えるようにとパウロは奴隷たちに勧めます。
 パウロはこの手紙を締めくくるにあたって、健全な言葉・敬虔にかなう教えに生きるようにと勧めます。金銭の欲に支配されないように気をつけなければなりません。不確かなこの世の富に心を奪われてはいけません。私たちは将来のために貯金もするでしょう。それも大切です。ただ未来に備えるためには、もっと違った土台が必要です。神の御前に歩みながらしっかりと土台作りをしたいと思います。