テサロニケ二3章

きょうだいたち、あなたがたは、たゆまず善を行いなさい。(13)

 テサロニケの信者たちの中にあったもう一つの混乱は、主の再臨が近いなら、もうそんなに真面目に仕事をする必要はないだろうと考え、何もせずに怠惰に生きる人たちがいたということでした。パウロはこのことに関してもとても大きな戸惑いを感じています。パウロがテサロニケで伝道したときにも、その土地の人たちのお世話になると言うよりも、自分の生活のためには自分で仕事をしていました。パウロに伝道だけに専念し、生活のためにはテサロニケの人たちに支援を受けるという権利がなかったということではありません。パウロは生まれたばかりのキリスト者たちに、自ら模範を示したいと思ったのです。主イエスを待ち望んで生きるということは決して何か特別なことをするということではありません。落ち着いて、忠実な歩みを積み重ねていくということなのです。
 そしてパウロは「たゆまず善を行いなさい」と語ります。「何かをしない」ということ以上に、何をするかが問われています。いつも、たゆむことなく、神にも人にも善を行い続ける者たちでありたいと思います。