ガラテヤ1章

しかし、母の胎にいるときから私を選び分け、恵みによって召し出してくださった神が、御心のままに、御子を私に示して、異邦人に御子を告げ知らせるようにされた・・・(15~16)

 パウロがこの手紙で言う「ガラテヤ」というのがどの地方を指すのかについては諸説あります。いずれにしてもパウロがその町々に福音を伝えたことによって、その地に主を信じる者たちの群が生まれました。しかし、パウロがガラテヤを離れてから、律法主義的な考え方をする人たちがパウロが教えたのとは違う教えをガラテヤに持ち込みました。そしてガラテヤ教会の人たちはその誤った教えに惑わされ、巻き込まれていったのです。そのような状況の中でパウロはとても厳しい言葉を重ねながらこの手紙を書いています。
 後から来た人たちは、パウロの使徒性を否定し、パウロの教えていることは間違いだと言いました。使徒とは、主イエスから直接教えられ、使命を与えられた教会の働き人を指しています。パウロはこの手紙の中で、自分は主から召し出され、このメッセージを託された使徒なのだと語ります。誰かから聞いたのではなく、復活の主がご自身をあらわしてくださったのです。