コリント2 12章

ところが主は、「私の恵みはあなたに十分である。力は弱さの中で完全に現れるのだ」と言われました。だから、キリストの力が私に宿るように、むしろ大いに喜んで自分の弱さを誇りましょう。(9)

 「十四何年前に第三の天にまで引き上げられた」一人の人の幻と啓示の経験については、実はパウロは自分のことを語っているのではないかと言われたりします。しかし、パウロは自分のこととしてそれを語って、誇ることはしません。かえってパウロは自分の体に与えられた一つの棘について語ります。もしかしたら、パウロは眼病を患っていて、そのことについて語っているのではないかとも言います。神は病をも癒すことのできるお方です。パウロはその棘が取り去られるようにと三度も祈りました。この三度というのは三回というのではなく、集中して三度も祈りの時を持ったということでしょう。
 主はパウロの祈りに答えてくださいました。しかし、それは弱さが取り除かれるということではなく、弱さの中に完全に働く神の力を知らされるということでした。そして、パウロは自分の弱さを誇る者に変えられたのです。