コリント教会は大きな問題を抱えていました。パウロはすでに「前の手紙」「コリントの信徒への手紙1」を送って問題を指摘し、さらにコリントに短期間の訪問(「悲しみの訪問」と呼ばれます)をしました。それでも問題が解決しないという中で、さらに「悲しみの手紙」と称される厳しい手紙を送っています。パウロはその手紙がどのように受け止められるかをとても心配しながら報告を待っています。そして、パウロのもとにコリントの教会が深い悔い改めの中にあるというニュースが届きます。そして、パウロは深い悲しみと痛みの中にあるコリント教会のためにこの第2の手紙を書き送ります。ですから第2の手紙は第1の手紙と大きくトーンが変わっています。パウロはまさに慰めの手紙としてこの書簡を送るのです。
パウロはこの手紙の出だしのところで、主なる神のことを「慈しみ深い父、慰めに満ちた神」と呼びます。神は苦しみの中で慰めを与え、私たちが神からいただいた慰めをもって、人を慰めることができるようにしてくださるのです。