コリント1 1章

十字架の言葉は、滅びゆく者には愚かなものですが、私たち救われる者には神の力です。(18)

 コリント教会はパウロの二回目の伝道旅行の時に生まれました。パウロはその後、コリントを離れましたが、生まれたばかりのコリント教会は多くの問題を抱えるようになりました。それを知ったパウロは何度も手紙を送ります。パウロがコリントに送った手紙は少なくとも四通あったことが分かっていますが、この第一の手紙は二通目、第二の手紙は四通目になります。
 コリント教会の抱えていた問題で最初に上げられているのは、教会の中に分派が生まれてしまっていたということです。そしてそれぞれのグループが自分たちの正当性を主張し、他の人たちとぶつかっていたのです。
 パウロは、アポロも、ケファ(ペトロ)も、自分も、十字架につけられたキリストを信じ、このお方に仕え、伝えているしもべに過ぎないことを語ります。十字架の言葉だけ、十字架につけられたキリストだけが私たちを救うのです。それはユダヤ人にもギリシャ人にもナンセンスで愚かに思えたかもしれません。しかし、その十字架によってだけ、救いが与えられるのです。