ローマ16章

キリスト・イエスにあって私の協力者であるプリスカとアキラによろしく。命懸けで私を守ってくれたこの二人に、私だけでなく、異邦人のすべての教会が感謝しています。(3~4)

 パウロはこの手紙を三回目の伝道旅行中、コリントに滞在していたときに書いたとされています。コリントに近いケンクレアイの町にフィベという女性のクリスチャンがいました。彼女はパウロや他のキリスト者たちのよい援助者でもありました。パウロはこの手紙を書いて、ローマに行くというフィベに託したのです。
 ここにはパウロと一緒にいた多くの人たちの名前が列挙されていると共に、ローマにいる知り合いたちに対する挨拶がつづられています。最初に名前が出てくるプリスキラとアクラは夫婦です。アクラが夫、プリスキラが妻でした。彼らは天幕作りを職業としていました。パウロがその二回目の伝道旅行で初めてコリントを訪ねたとき、パウロはこの二人に会い、彼らの仕事を手伝いながら、彼らと一緒に生活しました。まさにこの二人はパウロの宣教を物心両面で支えたのです。彼らは命がけでパウロを守ってくれました。彼らのお世話になったのはパウロだけではありません。彼らは表には出なかったかもしれませんが、背後で働き人たちを支えたのです。