自分が強いと思う人は、弱い人を裁き、否定し、非難するのではなく、弱い人の弱さを担うべきです。自分を喜ばせ、自己満足に浸るではなく、お互いに仕え合い、お互いを喜ばせることを願い、行動するのです。
互いに受け入れ合う、という流れの中で、パウロは異邦人とユダヤ人の関係にも心を向けます。パウロはユダヤ人であり熱心なファリサイ派の活動家だった過去を持ちつつ、異邦人に福音を語る使命を与えられていました。そしてパウロの中にはユダヤ人と異邦人がキリストにあって一つとなるという幻が与えられていたのです。
そしてパウロはここで自分がローマに行きたいと願っていることを語ります。確かにローマはその当時の世界の中心でした。しかしパウロはローマを最終的なゴールとは思っていません。ローマを越えて、さらにイスパニアまでも福音を伝えていきたい・・・パウロのビジョンはさらに広がって行くのです。