ローマ12章

こういうわけで、きょうだいたち、神の憐れみによってあなたがたに勧めます。自分の体を、神に喜ばれる聖なる生けるいけにえとして献げなさい。これこそ、あなたがたの理に適った礼拝です。(1)

 十二章からは、福音に生きる者の生き方、信仰の実践編になります。十一章までで展開された福音の豊かさ、救いの歴史のご計画の中に表された神の力と真実に基づいて、パウロは読者たちに献身を勧めます。信仰とは単に心の中だけのことではなく、体を使うものです。私たちは自分の体を神にささげるのです。それは決してひとりよがりなものではなく、神に喜ばれる、聖なるささげものでなければなりません。それはある意味、覚悟と決断を要するものでしょう。私たちは「ささげます」と告白して主の前に出ます。しかし、同時に、それは日々の主に従う決断と具体的な歩みの連続でもあります。そして、それこそが福音に生きる私たちにとって当たり前の歩みなのです。礼拝とは、日曜日の一時間余りのプログラムに参加するということだけではありません。日々の主の御前における献身の歩みが、主にささげる私たちの礼拝なのです。